日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジャカール」の意味・わかりやすい解説
ジャカール
じゃかーる
Joseph Marie Jacquard
(1752―1834)
紋織織機の発明者。フランスのリヨンに生まれる。工場で働きながら紋織機の製作に取り組み、1801年パリの産業博覧会に出品、その後も改良を重ねて、1804年には今日彼の名を冠してジャカード織機とよばれている機械の原形を完成した。原理は厚紙に孔(あな)をあけ模様を記憶させる画期的なもので、のちのパンチカードシステムの発端となった点でも注目される。この織機の出現によって仕事を奪われることを恐れた織工の反対にあうが、性能が認められてしだいに普及した。1806年フランス政府によって共同財産に指定され、年金と特許料が支給された。リヨンに銅像がある。
[篠原 昭]
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