スクリプト
すくりぷと
script
一般用語としては台本のことであるが、人工知能(AI)の文脈では、対話などで伝えられる意味内容の雛形(ひながた)をさす。心理学でスキーマとよばれるものも、これとほぼ同義である。一連の行為のまとまりとして記述されるという意味では台本とよんでも差し支えない。たとえば「レストラン」スクリプトでは、入店して、着席し、注文の後、出てきた料理を飲食し、会計を済ませて店を出るというようなことが記述される。われわれが外国のレストランに行ったときなど、ウエーターの質問順序に関するスクリプトをもっていれば多少聞き取れなくても対応が可能である。
ロジャー・シャンクRoger Schank(1946― )は自然言語の理解に厳密な文法解析は不要であり、スクリプトがあればそれを用いた処理が可能であると主張した(スクリプト理論)。実際われわれもキーワードだけで会話していることが多いのだが、スクリプトにないような常識的でないことや、論文のような複雑な思考を伝えるには、やはり文法が必要である。
[中島秀之 2019年8月20日]
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スクリプト【script】
TSR(Telephone Sales Representative)が電話対応する際の指針となる基本的な対話台本(シナリオ)のこと。あらゆる状況に対応できるように、あらかじめ充分な検討を加えて作成されたプレゼンテーション用テキストでもある。的確な応対と効率的なオペレーションを行うためには必要不可欠なもの。また、オペレーションの目的や方向制を見極め、TSRの一定レベルを維持するためにも重要な役割を果している。多くの場合、さまざまなイレギュラーな質問に対応するための「Q&A」とともに活用される。進んだテレマーケティング・システムでは、スクリーン上にスクリプトを表示させ、スクリーンを見ながら顧客と対話を進める。
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スクリプト
〘名〙 (script)
① 映画や放送の台本。脚本や放送原稿。
※鳩を撃つ(1970)〈五木寛之〉「スクリプトは事前に見せなきゃならんし」
③ 欧文活字の
書体の一つ。手書き文字に似せた書体で、儀礼的な印刷物などに用いられる。〔本と
校正(1965)〕
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スクリプト
簡易版のプログラム言語(スクリプト言語)で書かれたプログラムのことです。書類やウェブサイトといったひとまとまりのデータに対して、簡単なデータ処理を追加する目的で使われます。マクロ言語もスクリプト言語の一種です。
⇨Javaスクリプト、プログラム言語、マクロ
出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本」パソコンで困ったときに開く本について 情報
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世界大百科事典内のスクリプトの言及
【意思決定】より
…こうしたゆがみは判断が厳しい時間的制約やストレスのもとに行われる場合に顕著である。 日常繰り返し生じるような状況ではスキーマやスクリプトに基づいて定型的な選択をしていることもあるだろう。難しい選択にあたって記憶の中からよく似た状況を思い出したり,記録された先例を探し出して参照することは,個人でも集団でも行っていることである。…
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