雛形(読み)ひながた

精選版 日本国語大辞典「雛形」の解説

ひな‐がた【雛形】

〘名〙
① 実物をかたどって小さく作ったり、図などにかいたりしたもの。小形の標本。
※浮世草子・好色一代女(1686)一「明暮雛形(ヒナカタ)に心をつくせし以来なり」
※西洋家作雛形(1872)〈村田文夫・山田貢一郎訳〉「田舎家宅の雛形」
② 模してつくる、そのもとになる物。手本。
※禁令考‐前集・第六・巻六〇・寛政八年(1790)四月「人別書上改正申渡并書上書式〉雛形之通帳面に仕立可差出候」
※日本の下層社会(1899)〈横山源之〉三「今ま誓約書の雛形を見るに」
③ 折烏帽子の、正面中央のくぼみ上部の突出部。
※幸若・烏帽子折(室町末‐近世初)「此くわじゃがきうずる烏帽子は〈略〉ひながたにあひをあらせ」

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デジタル大辞泉「雛形」の解説

ひな‐がた【×雛形/×雛型】

実物を小さくかたどって作ったもの。模型。「新空港の雛形
形式・様式を示す見本。特に、書類などの決まった書き方を示すもの。書式。「申請書の雛形
[類語](1模型ミニチュアモデル/(2書式見本手本かがみ模範範例標本サンプル形式体裁フォーム年式かた様式型式かたしきフォーマットスタイルモデルパターンタイプ類型定型方式スタンダードプロトタイプ

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世界大百科事典内の雛形の言及

【元禄時代】より

…17世紀後半に絵画は草子の挿絵として出版媒体と結びつき,絵本ないし絵入り本と呼ばれる書物群を派生させ,専門の挿絵画家の登場をもうながした。それは絵画の享受層を一挙に拡大させ,なかでも〈雛形〉と通称されたデザイン・ブックが流行衣装の源泉となるなどの事実をともなった。また元禄期を画期として単色一枚摺りの浮世絵版画が独立し,鳥居清信らによって彩色を施した丹絵など彩色版画が作られ,やがて18世紀後半には多色摺りの錦絵に発展していくことになる。…

【雛形本】より

…建築を作る上の技術あるいは意匠の手本などを内容とする江戸時代の木版本。雛形とは実物をかたどって小さく表現したもので,模型や手本もそのひとつである。文章で説明するよりわかりやすいことから設計上の手本として使われ,後に技術の図解や意匠見本も雛形と呼ばれるようになった。…

【友禅】より

…江戸中期に宮崎友禅によって完成されたと考えられている。〈友禅染〉の語は1687年(貞享4)発行の衣装雛形(ひながた)本《源氏ひなかた》にみえる。また〈ゆうぜん扇〉の名も同時期刊の西鶴《好色一代男》などにみえ,これは扇絵をよくし,のちに小袖図案も手がけた宮崎友禅の活躍期と重なっている。…

※「雛形」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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