スラリー(その他表記)slurry

翻訳|slurry

デジタル大辞泉 「スラリー」の意味・読み・例文・類語

スラリー(slurry)

泥状、または、かゆ状の混合物固体粒子液体の中に懸濁している流動体泥漿でいしょう

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精選版 日本国語大辞典 「スラリー」の意味・読み・例文・類語

スラリー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] slurry ) 細かい固体粒子が水の中に分散した懸濁液、または固体と液体との混合物。

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改訂新版 世界大百科事典 「スラリー」の意味・わかりやすい解説

スラリー
slurry

粘土を含む濁水のような懸濁液を一般にスラリーまたは泥漿と呼ぶ。鉱業ではパルプともいう。濃厚なものをスラリー,希薄濃度のものをサスペンションに区分することがある。また槽底に沈んで堆積する濃厚なスラリーをとくにスラッジあるいは汚泥と呼んで区別することもある。スラリーの性質は構成要素の液体と粒子の性質および液体中の粒子濃度により異なる。濃度の表示には,スラリー中の固体粒子の質量または容積分率およびそれらの百分率,スラリー単位体積当りの固体質量,固体単位質量当りの液体の質量(希釈度),スラリー単位体積中の液体の容積分率(空間率),スラリーの密度や見掛け密度など目的に応じた濃度が用いられる。スラリーの流動性は一般に粒子含有濃度により変化し,希薄濃度では水や油と同様にニュートン流動を示すが,濃厚になるとどろどろあるいはねばねばの状態となりビンガム流動性を示す場合が多く,圧力を加えて管中を送るとき管中心部が固まったまま押し出される栓流部を生じたりする。スラリーを長時間放置すると含まれている粒子は沈み,容器の上方に上澄み液を生じ2層に分離するので,これを防止するためには適当な安定剤を加える必要がある。鉱工業では原料から製品にいたる各種の工程で大量の粉末状物質を扱う場合が多く,その積み降ろしや移動にスラリーの流動性を利用しスラリーポンプでパイプ中を送る方法が採用され,鉱石石炭木材チップなどの長距離スラリー輸送例がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スラリー」の意味・わかりやすい解説

スラリー
slurry

(1) 湿式法でセメントを製造する際,原料の石灰石,粘土に水を加えて粉砕した泥状物をさす。これをよくかき混ぜて,成分を調節したうえ,回転窯で焼成してセメントをつくる。 (2) 輸送などのため,石炭や鉱石などを粉末状にして,水と混ぜて泥状にしたもの。

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栄養・生化学辞典 「スラリー」の解説

スラリー

 固体を液体の中に懸濁させた泥状の懸濁液.

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世界大百科事典(旧版)内のスラリーの言及

【スライム】より

…粒径数十μm以下というような微細な固体粒子が液中に懸濁しているもの,すなわち固体微粒子の懸濁液。スラリーslurryとほぼ同義。懸濁媒体となる液体としては水が最も一般的である。…

【スライム】より

…粒径数十μm以下というような微細な固体粒子が液中に懸濁しているもの,すなわち固体微粒子の懸濁液。スラリーslurryとほぼ同義。懸濁媒体となる液体としては水が最も一般的である。…

※「スラリー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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