タルク

デジタル大辞泉 「タルク」の意味・読み・例文・類語

タルク(talc)

滑石かっせきのこと。

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精選版 日本国語大辞典 「タルク」の意味・読み・例文・類語

タルク

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] talc ) =かっせき(滑石)〔実用印刷技術(1957)〕

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化学辞典 第2版 「タルク」の解説

タルク
タルク
talc

Mg6[Si8O20](OH)4滑石ともいう.フィロケイ酸塩ブルーサイト層{Mg(OH)2}をSiO4の四面体層ではさんだ三層構造をなす.天然には超塩基性岩熱水変質,ケイ酸質ドロマイトの低温変成の生成物として産出する.単斜晶系,空間群 C 2/c,格子定数 a0 = 0.528,b0 = 0.915,c0 = 1.89 nm.β = 100°15′.塊状,葉片状,へき開{001}完全.硬度1.もろい.密度2.58~2.83 g cm-3n1.539~1.600.複屈折率約0.05.二軸性負.光軸角2V = 0°~30°.白色,淡緑色,脂感がある.膨張率が小さいため窯業原料として,その他,塗料用の充填剤,熱,電気の絶縁体として用いられる.酸に侵されない.

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改訂新版 世界大百科事典 「タルク」の意味・わかりやすい解説

タルク
Luis Taruc
生没年:1913-

フィリピン革命家。マニラ北西方のパンパンガ州サン・ルイス町の貧農の子として生まれ,青年期にペドロ・アバド・サントスの社会党入党。同党書記として1930年代後半,パンパンガ州を中心に農民運動労働争議を精力的に指導した。太平洋戦争期は,42年3月にフィリピン共産党の軍事組織として結成された抗日人民軍(フクバラハップ司令官としてゲリラ戦に従事し,一躍有名となった。戦後,50年に人民解放軍の司令官として中部ルソンを中心に武力解放闘争に従事したが,54年5月,政府軍に投降し,党中央の非難を受けた。68年9月,マルコス大統領の特赦を受けて出獄し,同大統領の政権下において国民議会議員,また農工業勤労者連合およびフクバラハップ退役軍人協会の会長を務めた。半生自伝《人民の子》(1953)がある。
執筆者:


タルク
talc

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「タルク」の意味・わかりやすい解説

タルク(滑石)
たるく
talc

天然の含水ケイ酸マグネシウムで、滑石(かっせき)、凍石、せっけん石ともいう。鉱物としての解説は「滑石」の項目に譲り、ここでは医薬品として述べる。

 タルクはアメリカ、フランス、オーストリア、イタリア、中国で良質のものが産出される。天然の滑石から混在する石灰石大理石などを除き、粉砕機にかけて微粉末とし、精製には希酸を加えて煮沸したのち、十分に水洗いをして乾燥する。白色ないし灰白色の微細な結晶性粉末で、においも味もない。滑らかな触感があり、皮膚に付着しやすい性質をもっている。医薬用には散布薬の賦形剤、手術用ゴム手袋などの付着防止、錠剤製造時の打錠機の滑りをよくするために滑沢剤として用いられる。

[幸保文治]


タルク(Luis Taruc)
たるく
Luis Taruc
(1913―2005)

フィリピンの革命家。ルソン島パンパンガ州生まれ。1933年社会党入党。1938年社共合同のフィリピン共産党政治局員。1942年抗日人民軍(フクバラハップ)創設とともに総司令官に就任。1948年以来の反政府武装闘争を指導したが、党中央と離反し1954年投降。1968年マルコス大統領の特赦で出獄ののち国民議会議員。フィリピン解放闘争史を自伝的に記述した著書『Born of the People』は有名。

[黒柳米司]

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百科事典マイペディア 「タルク」の意味・わかりやすい解説

タルク

フィリピンの革命運動家。1938年共産党入党。第2次大戦中フクバラハップを組織,司令官として抗日ゲリラを指揮。戦後下院議員に当選したが議席を拒否され,フクバラハップに戻り武力抵抗を続けたが,1954年単身政府に投降。1968年マルコス大統領の特赦で出獄,国民議会議員となった。

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栄養・生化学辞典 「タルク」の解説

タルク

 硬滑石ともいう.天然の酸性メタケイ酸マグネシウム.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タルク」の意味・わかりやすい解説

タルク

滑石」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のタルクの言及

【滑石】より

…マグネシウム粘土鉱物の一種。タルクtalcとも呼ぶ。化学組成はMg3Si4O10(OH)2。…

【タルカム・パウダー】より

…タルクtalc(滑石)を主原料にした,汗をおさえ,肌ざわりをよくする化粧品。〈汗しらず〉の名で知られる。…

【フクバラハップ】より

…フクバラハップとは抗日人民軍のタガログ語名を略称したものである。最高司令官にはタルクが就任した。ゲリラ兵士の主力となったのは,社会党の指導下にあった全国農民組合(KPMP)の小作農や貧農,社会党の大衆組織である労働者総同盟(AMT)傘下の労働者であり,こうして日本軍の侵攻直後,中部ルソンの貧農,小作農,労働者の一大結集が実現した。…

※「タルク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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