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チアミン thiamine

翻訳|thiamine

百科事典マイペディアの解説

チアミン

サイアミンとも。ビタミンB1のこと。→ビタミン

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栄養・生化学辞典の解説

チアミン

 C12H17ClN4OS (mw300.81).

 サイアミンともいう.かつては,アノイリンといった.ビタミンB1抗脚気因子ともいう.B群ビタミンの一つ.欠乏すると神経症状などを特徴とする脚気といわれる症状がでる.

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大辞林 第三版の解説

チアミン【Thiamin】

ビタミン B1 の国際名。サイアミン。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

チアミン
ちあみん
thiamine

もっとも古くから知られた水溶性ビタミンの一つ。サイアミン、ビタミンB1、アノイリンともよばれる。分子式C12H17N4OS、分子量300.81。1910(明治43)~1911年に農芸化学者である鈴木梅太郎とフンクが、脚気(かっけ)に有効な成分を米糠(こめぬか)から抽出し、それぞれオリザニン、ビタミンと名づけた。しかし、これらは不純物で、1926年ジャンセンB. C. P. Jansen(1884―1962)らによって純粋結晶として取り出され、アノイリンAneurin(ドイツ語)と命名された。1936年ウィリアムズRobert R. Williams(1886―1965)らは化学合成によって構造式を決定し、硫黄(いおう)を含むアミン化合物という意味でチアミンと命名した(硫黄をさす接頭語のチオThio-は、ギリシア語の硫黄theionに由来)。
 チアミンはピリミジン部である2-メチル-4-アミノ-5-ヒドロキシメチルピリミジン(OMP)と、チアゾール部である4-アミノ-5-ヒドロキシエチルチアゾール(Th)がメチレンを介して結合した化合物である。二つの複素環、すなわちピリミジン環とチアゾール環をもち、それらが4位窒素原子により結合し、つねに荷電した状態にある。遊離状態では不安定で、動物組織や酵母では大部分がピロリン酸エステルとして存在し、多くの酵素反応系の補酵素として作用する。塩酸塩(塩酸チアミン)と硝酸塩(硝酸チアミン)が日本薬局方に収載されており、いずれも白色結晶または結晶性粉末である。塩酸チアミンは分子式C12H17N4OSCl・HCl、分子量337.27、融点250℃で、熱・アルカリに不安定。水・アルコールには溶けるがエーテルやベンゼンなどの有機溶媒には溶けない。硝酸チアミンは分子式C12H17N4OSCl・HNO3、分子量363.82、融点196℃で、塩酸チアミンと同じく熱・アルカリに不安定。吸湿性が少なく、錠剤や散剤としての安定性が高い。
 緑色植物や微生物により合成される。米糠、胚芽(はいが)、酵母などに多く含まれ、動物の神経にも多量にみいだされる。チアミンは動物組織では生合成されないが、摂取チアミンは各組織でチアミンピロホスホキナーゼによりチアミン二リン酸thiamine pyrophosphate(TPP、チアミンピロリン酸、コカルボキシラーゼともいう)、分子式C12H19N4O7P2Sに合成され補酵素作用を示す。補酵素作用以外には抗神経炎作用がチアミン発見以来知られている。重労働などによって全代謝が活発になると、この補酵素が強く要求され、欠乏すると、脚気、ウェルニッケ脳症、神経炎症状、心臓機能障害などをおこす。チアミンの食事摂取基準(推奨量)は、カロリー摂取量に基づき、成人男子で1日1.2~1.4ミリグラム、女子で0.9~1.1ミリグラムとされている(厚生労働省、2010年)。[有馬暉勝・有馬太郎・竹内多美代]
『倉石衍編『酵母研究技法の新展開』(1991・学会出版センター) ▽小島邦彦著『植物組織培養の栄養学』(1993・朝倉書店)』

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世界大百科事典内のチアミンの言及

【ビタミン】より

…成人では,溶血性貧血や肝臓障害を起こす。
[ビタミンB1
 水溶性ビタミンで,チアミンthiamine,アノイリンaneurinとも呼ばれる。脚気を予防するビタミン(抗脚気因子)として発見された。…

※「チアミン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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