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ツベルクリン反応 ツベルクリンハンノウ

6件 の用語解説(ツベルクリン反応の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

ツベルクリン‐はんのう〔‐ハンオウ〕【ツベルクリン反応】

ツベルクリン液を皮内注射し、48時間後にそこの発赤・腫脹(しゅちょう)などの反応を見て、結核菌の感染の有無などを判断する検査法。

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

ツベルクリン反応【ツベルクリンはんのう】

結核に対する免疫の有無を調べる検査法。代表的な遅延反応抗原ツベルクリンは結核菌体から得た精製タンパク質PPDs)で,一般に,一定量を皮内注射し,その部位の発赤が48時間後に直径10mm以上を呈した場合を陽性とする。
→関連項目注射肺結核

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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栄養・生化学辞典の解説

ツベルクリン反応

 結核菌感染の有無を調べる遅延型皮膚反応で,結核菌の培養ろ液から得られるタンパク質を皮下に注射して反応を調べる.

出典|朝倉書店
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世界大百科事典 第2版の解説

ツベルクリンはんのう【ツベルクリン反応 tuberculin reaction】

ツベルクリンをアレルゲンとした抗原抗体反応をいい,結核菌の感染を受けているかどうかを調べる検査法として利用される。ツベルクリンは1890年,結核菌の発見者であるR.コッホによって,結核菌の培養ろ(濾)液を濃縮してつくられた。当初コッホが期待したように結核治療薬としては普及しなかったが,ピルケーClemens F.von Pirquet(1874‐1929),マントゥーCharles Mantoux(1877‐1947)らにより,ツベルクリン反応は結核感染の診断法として確立され,広く用いられるようになった。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

ツベルクリンはんのう【ツベルクリン反応】

結核感染の有無を判定する検査法。ツベルクリンの少量を皮膚または粘膜の一部に投与し、48時間後にその部位に起こる反応をみる。現在ではマントーが創始した皮内注射法が最も広く用いられている。 → マントー反応

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ツベルクリン反応
つべるくりんはんのう
tuberculin reaction

結核菌の感染や結核予防ワクチンBCG接種を受けた人にツベルクリン(後述)を皮内注射すると、結核菌に感作(かんさ)された状態になるが、その状態を示すのがツベルクリン反応で、典型的な遅延型アレルギー反応である。[山口智道]

ツベルクリンの発見史

結核菌を発見したドイツの細菌学者コッホは、1890年に結核菌の培養濾液(ろえき)を基にしてツベルクリンを創製した。コッホはこれを結核の治療薬として期待したが、ツベルクリンを注射すると発熱や悪心(おしん)などの全身反応、注射部位の発赤や腫脹(しゅちょう)などの局所反応、咳(せき)や痰(たん)の増加、喀血(かっけつ)などの病巣反応があり、治療薬としては失敗に終わった。しかし、1907年にオーストリアの小児科医ピルケがツベルクリンによる経皮反応により結核感染の有無を知りうることを確かめ、続いてフランスの医師マントーCharles Mantoux(1877―1947)によって皮内反応検査が始められ、今日では皮内法がもっとも多く利用されている。
 日本では昭和に入ってから、緒方知三郎(おがたともさぶろう)門下の海軍軍医小林義雄(1888―1933)が海軍兵士のツベルクリン陽転者から胸膜炎が発生することを報告し(陽性転化の用語を初めて使った)、中央鉄道病院内科医千葉保之(やすゆき)(1908―98)らは国鉄職員の陽転者の発病状況を追究し、結核の初感染発病学説が成立した。1940年(昭和15)には後述のようなツベルクリン反応判定基準が国立公衆衛生院の野辺地慶三(のべちけいぞう)(1890―1978)らによって提案され、1951年(昭和26)に改正された結核予防法にこの基準が採用された。
 ツベルクリン液には、いろいろな化学成分が含まれている。アメリカの生化学者サイバートF. B. Seibert(1897―?)はイギリスのロングE. R. Longらとともに、1934年、ツベルクリン液から結核患者に特異的な皮膚反応をおこす物質を抽出し、精製ツベルクリンpurified protein derivative(PPD)と名づけた。日本でも昭和30年代前半から研究が進められ、1968年(昭和43)に旧ツベルクリンからPPDに切り替えられた。[山口智道]

ツベルクリン反応検査

かつては、定期の予防接種(BCG接種)をする際に、結核に感染していないかどうかを判断するためツベルクリン反応検査を行うことが、結核予防法(2007年廃止、予防接種に関する規定は予防接種法に統合、他の規定は感染症予防・医療法に統合)で定められていた。しかし、若年者の罹患率の低下、直接BCGを接種することの安全性についての医学的知見の蓄積などをふまえ、結核予防法が改正され、2005年4月よりツベルクリン反応検査は廃止された。現在の定期予防接種では生後6か月未満の者を対象にBCGの直接接種が行われている。
 ツベルクリン反応検査には、ツベルクリン液0.1ミリリットルを正確に皮内に入れ、48時間後に発赤の長径を計測し、硬結、二重発赤、水疱(すいほう)、潰瘍(かいよう)、リンパ管炎の有無を観察する。発赤の径が4ミリメートル以下を陰性、5~9ミリメートルを疑陽性、発赤10ミリメートル以上を陽性としていたが、1995年(平成7)より9ミリメートル以下を陰性とするよう変更された。
 BCG接種をしたことのない者では、原則としてツベルクリン反応陰性は結核未感染、陽性は既感染を意味する。しかし、BCG既接種者にツベルクリン反応を行うと、結核感染がなくても陽性反応を示し、真の結核感染と区別ができない。日本ではBCG接種率が高いので、感染の有無の判定はきわめて困難である。この問題を解決するために、QuantiFERON(クォンティフェロン)-TB法(QFT法)が開発された。これは、BCGには存在しない結核抗原を用いてリンパ球を刺激し、誘導産生されたINF-γ(インターフェロンガンマ)量を測定することにより、BCG接種の影響を受けることなく結核菌感染の診断をするものである。日本でも、2006年よりQFT-2G(第2世代)法が用いられるようになった。
 なお、日本では1950年(昭和25)には30歳代で70%が既感染であったが、2000年(平成12)では90%以上が未感染である。麻疹(ましん)、流行性耳下腺(せん)炎、水痘、百日咳などに感染しているときをはじめ、生ワクチン接種時、栄養状態の悪いとき、ステロイド剤および各種免疫抑制剤を使用しているとき、結核感染の初期などには、ツベルクリン反応が一時的に陰転することがある。また、非結核性抗酸菌に感染しているものでは、交叉(こうさ)過敏性のために弱い反応がおこり、判定が困難なことがある。なお、結核感染に引き続いてツベルクリン反応の陽転が確認されると、その後の短期間に発病する危険が高い。
 BCG接種後のツベルクリンアレルギーは接種後3か月から1年でもっとも強くなり、その後はゆっくりと減弱していく。このときツベルクリン反応検査を行うと、この減弱が防止される。接種後ツベルクリン反応を行わない場合よりも大きい反応をおこすため、ブースターbooster(押し上げ)効果とよばれる。また、ツベルクリン反応は代表的な遅延型アレルギー反応の一つとして、免疫学的研究のモデル的現象と理解されている。現在、ツベルクリン反応は結核菌感染の有無、結核と他疾患との鑑別のほか、細胞性免疫機能を判断することの一助としても用いられている。[山口智道]
『戸井田一郎著『ツベルクリンのはなし――免疫からアレルギーまで』(1991・結核予防会) ▽森亨著『ツベルクリン反応検査』(1995・結核予防会)』

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世界大百科事典内のツベルクリン反応の言及

【肺結核】より

…しかし今日では,患者の早期発見にはこれらの症状が現れたときに受診することがたいせつであるとされている。
[肺結核の診断]
 胸部X線検査,ツベルクリン反応検査,結核菌検査などが行われる。(1)胸部X線検査 肺は空気含量の多い臓器なので,そこに発生した病変はかなり小さいものでも,普通のX線検査で発見することができる。…

【BCG】より

…日本では,1937年,日本学術振興会の共同研究によりその安全性と有効性が確認され,42年から集団接種が行われるようになった。現在では,生後3ヵ月から4歳に達するまでの間に1回,また小学1年生および中学1年生にツベルクリン反応を行い,それぞれの陰性者に対してBCGの管針による経皮接種が行われている。BCGによるツベルクリン反応の陽転率は接種法にも左右されるが,50~90%とされている。…

【免疫】より

気管支喘息(ぜんそく)や花粉症なども,吸入によって侵入する抗原に対するアレルギー性反応である。 一方,細胞性免疫では,結核菌体成分で免疫された個体に,その成分,いわゆるツベルクリン液を皮内に注射すると,24~48時間で最高に達する発赤,腫張,硬結などが現れるツベルクリン反応が記載された。アナフィラキシーなどの,抗体によるアレルギーが即時に起こってくるのに対して,反応が時間的に遅延して起こることから遅延型アレルギーと呼ばれる。…

※「ツベルクリン反応」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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