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テレビン油 テレビンゆturpentine oil

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

テレビン油
テレビンゆ
turpentine oil

赤松,黒松などの針葉樹の幹に切り傷をつけて採取する樹脂を蒸留し,精製して得られる精油。無色,粘性の強い液体で揮発性があり,水には溶けないが,空気に触れて固化する性質がある。油絵具を溶くのに使ったり,各種溶剤およびワニスペイントの製造などの原料になる。

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デジタル大辞泉の解説

テレビン‐ゆ【テレビン油】

《〈ポルトガル〉terebintinaから。「テレピン油」とも》松脂(まつやに)から得られる揮発性の精油。無色ないし淡黄色で特異臭のある液体。主成分はピネンなど。溶剤・ワニス・ペイントなどの製造、油絵の材料などに使用。松脂(まつやに)油。テレメン油。

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百科事典マイペディアの解説

テレビン油【テレビンゆ】

松脂(まつやに)を水蒸気蒸留して得られる精油。無色〜淡黄色の粘性液で,α‐ピネン,β‐ピネンのほか,アルコール類,エステル類,フェノール類などを含む。沸点155〜165℃。
→関連項目刺激療法精油封蝋

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世界大百科事典 第2版の解説

テレビンゆ【テレビン油 turpentine oil】

針葉樹,とくにマツ属の樹木からえられる揮発性の油。根,幹,やに,葉などに水蒸気をふきつけると,テレビン油は水蒸気とともに気体となり,冷やしたときには液体の上層部に集まる。無色~淡黄色で,粘りけが強く,さすようなにおいがある。水にはほとんど溶けず,アルコールには少しとける。中性またはやや酸性。多数の化合物よりなり,化合物の種類やその割合は樹種によって異なる。そのほとんどがモノテルペンだが,そのうちでもピネン類が中心となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

テレビン油
てれびんゆ
turpentine oil

種々のマツ科植物から得られる精油。テレピン油ともいう。マツ科植物の生松脂(まつやに)はターペンタインといい、組成は85%の松脂rosinと15%のテレビン油である。これを水蒸気蒸留すると収油率約20%でテレビン油が得られ、蒸留残渣(ざんさ)はロジン、ガムロジンまたはコロホニイである。主産地は北アメリカであるが、近年は中国産が急増、そのほか、フランス、ギリシア、ロシア、スペイン、ポルトガル、インドにも産し、世界の年産額は松脂100万~150万トン、テレビン油20万トンに達したこともあり、精油のなかで最大の生産量を示している。組成はマツの種類によって異なるが、アメリカ産テレビン油はα‐ピネン50~60%、β‐ピネン25~35%である。テレビン油は香料としての直接の用途はないが、医薬品、塗料、選鉱用起泡剤などの製造原料、合成竜脳・樟脳(しょうのう)、テルピネオールなどの合成原料として重要である。また、油絵の画溶液としても使われる。近年、α‐ピネンをβ‐ピネンに異性化する技術が確立され、β‐ピネンを出発原料として、リナロール、ゲラニオール、ネロール、シトラール、シトロネラール、メントールなどの合成に成功し、大規模な生産が行われている。ピネンはアセチレンやイソプレンと対抗する重要な合成香料の製造原料であり、テレビン油から製造される各種合成香料は世界市場に定着するに至っている。[佐藤菊正]

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