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ディモフ Dimov, Dimitǎr Todorov

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ディモフ
Dimov, Dimitǎr Todorov

[生]1909.6.25. ロベチ
[没]1966.4.1. ブカレスト
ブルガリアの小説家。獣医学の権威でもある。主著タバコ』 Tjutjun (1951) は,ブルガリアの産物であるタバコをめぐる資本家と労働者の対立を描いた大河小説である。

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世界大百科事典 第2版の解説

ディモフ【Dimitǎr Todorov Dimov】

1909‐66
ブルガリアの作家。獣医学を専攻,専門の著書・論文も多いが,むしろ作家として有名である。《ベンツ中尉》(1938)で作家としての地位を確立したが,第2次大戦後の文学の代表作《タバコ》(1951)は,ブルガリアの主要産業タバコをめぐる資本家と労働者の対立を軸に,世界大恐慌のころからナチス・ドイツ降伏までの十数年を,さまざまなエピソードを織り込みつつ描いた作品で,邦訳も含め多くの外国語訳がある。【松永 綠彌】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ディモフ
でぃもふ
Dimitar Dimov
(1909―1966)

ブルガリアの作家。陸軍将校の家に生まれ、早くから芸術、自然科学、語学に才能をみせた。南米へ行ってスペイン語と家畜解剖学を生かそうと望んだが果たせず、国内各地で獣医として働き、のちスペインに留学した。1953年ソフィア大学獣医学部の教授となり、研究論文も多く発表している。文学活動では、長編『ベンツ中尉』(1938)を皮切りに、戯曲『アルコ・イリスでの休息』(1963)、短編、旅行記など多くの作品を著し、ブルガリア作家同盟会長、バルカン作家同盟理事会会長も務めた。話題をさらった長編小説『タバコ』(1951)でディミトロフ賞を受賞。[真木三三子]

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世界大百科事典内のディモフの言及

【ブルガリア】より


[第2次大戦以後の文学]
 1944年9月9日,赤軍のブルガリア進攻に呼応して,共産党を中核とする祖国戦線が政権を奪取した。政情が落ち着くと,ソ連の唱える〈社会主義リアリズム〉がブルガリアの文学界でも金科玉条とされ,画一的,図式的な作品が多く書かれたが,スタネフの《桃泥棒》,ディモフの《タバコ》,タレフDimitâr Talev(1898‐1966)の歴史小説《鉄の灯台》(1952)など傑作も生まれた。 1956年2月のソ連における〈個人崇拝〉批判に次いで,ブルガリアでも同年4月,共産党中央委員会総会が開かれ,それまでの〈社会主義リアリズム〉の偏狭なとらえ方が反省され,SF,推理小説,スパイ小説など新しいジャンルが開拓され,表現形式も多様化した。…

※「ディモフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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