トウバナ(塔花)(読み)トウバナ(英語表記)Clinopodium confine; wild basil

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トウバナ(塔花)」の意味・わかりやすい解説

トウバナ(塔花)
トウバナ
Clinopodium confine; wild basil

シソ科の多年草。アジア東南部の暖温帯から亜熱帯に広く分布し,北海道を除く日本各地の山野路傍に普通にみられる。細い茎が根ぎわから多数出て,基部は地上をはい,のち立上がって高さ 10~30cmになる。葉は長さ1~3cmほどの卵形鋸歯をもち,対生する。夏に茎の先端に花穂をつけ,淡紅色の小型の唇形花を数段輪生する。おしべは4本で,そのうち2本が長い。和名は花穂の形によるもの。同属植物クルマバナ (車花),ヤマトウバナ,イヌトウバナなどがある。

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