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トルコ音楽 トルコおんがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

トルコ音楽
トルコおんがく

小アジアとバルカン半島の一部から成るトルコ共和国の音楽。軍楽,宗教音楽,古典音楽,民俗音楽,洋楽,軽音楽などのジャンルに分れており楽器もはっきりと区別されている。その古典音楽はイスラム圏の重要な伝統音楽の一つ。 11世紀にセルジューク朝がアナトリア国家を建設すると,ペルシア文化の影響のもとにアラブ,ペルシアの音楽が取入れられた。 13世紀末に興ったオスマン朝がアジア,ヨーロッパ,アフリカにまたがる広大な帝国を完成するにいたって,その伝統は各地の音楽文化を吸収し洗練されていき,18世紀になるとイスラム世界の音楽の主流となった。ただし,マカームにせよ,リズム周期のウスール (→イーカー ) にせよ,ファスルと呼ばれる大規模な楽式にせよ,より細かく整然と体系化されている。古典音楽の伝統の流れの一つとして重要なのは,ルーミーを教祖とするメフレビー教団のセマーと呼ばれる儀式の音楽と旋回舞踊である。トルコの豊かな民族音楽は,中央アジアのトルコ系諸民族のそれと共通した要素をもつと同時に,トルコ人侵入以前の小アジア (前 2000年のヒッタイト文明からギリシア・ローマ時代にいたる) の古い歴史の諸層の跡を残し,地域によってきわめて変化に富んでいる。オスマン時代に設置されたイェニチェリの軍楽は 18世紀初めにヨーロッパに輸入され,グルック,ハイドン,モーツァルト,ベートーベンらに「トルコ音楽」として使われた。 1923年ケマル・アタチュルクの共和国宣言に続くトルコ近代化の一環として,西洋音楽が学校教育に取入れられ,民謡を基礎にした新しいトルコ音楽の創造が行われている。

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世界大百科事典 第2版の解説

トルコおんがく【トルコ音楽】

内陸アジアから西漸し現在のアナトリアに居を定めたトルコの音楽は,中央アジア起源をしのばせるような民俗音楽をもつ一方,西漸途中で接触した種々の民族の影響をもとりこんだのである。現在その音楽は大きく次の四つに分けられる。(1)民俗音楽,(2)軍楽,(3)宗教音楽,(4)芸術音楽。(1)民俗音楽 まだ生き生きとした伝統を保つが,おもにラジオやレコード,テープ産業の影響が強まりつつあり,民俗音楽グループが各地で設立され,新しい命を吹き込もうとしている。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

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