ナツツバキ(夏椿)(読み)ナツツバキ(英語表記)Stewartia pseudo-camellia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナツツバキ(夏椿)」の意味・わかりやすい解説

ナツツバキ(夏椿)
ナツツバキ
Stewartia pseudo-camellia

ツバキ科の落葉高木。北海道を除く日本各地の山中に自生するが,夏に白いツバキに似た花が咲くので観賞用に庭園に栽植される。葉は互生し楕円形で長さ 10cm内外,厚く革質で,鋸歯がある。花は径 5cm内外で平開せず,開花後すぐ落ちる。花弁は5枚で皺がより,縁に細かい鋸歯がある。萼片,花弁とも背側に白い絹糸状の毛が目立つ。多数あるおしべは浅い円筒状に癒着して単体おしべをつくる。材は緻密でじょうぶなため,樹皮のついたまま床柱とし,また農・工具の柄,ろくろ細工,彫刻材,薪炭材などに用いる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android