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ネズビット Nesbit, Edith

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ネズビット
Nesbit, Edith

[生]1858.8.15. ロンドン
[没]1924.5.4. セントメリー
イギリスの女流児童文学者。バスタブル家の子供たちの冒険を描いた連作で有名。 1880年に社会主義作家 H.ブラウンと結婚し,ともにフェビアン協会の設立にも努力した。主著『たから探しの子供たち』 The Story of Treasure Seekers (1899) ,『砂の妖精』 Five Children and It (1902) ,『魔法の城』 The Enchanted Castle (07) 。

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世界大百科事典 第2版の解説

ネズビット【Edith Nesbit】

1858‐1924
イギリスの児童文学作家。生涯に40点以上の子どもの物語のほか,戯曲,詩も発表した。《宝さがしの子どもたち》(1899)に代表される写実的な物語,《砂の妖精》(1902)をはじめとするファンタジーは,ともに人物描写,物語の展開に自然さがあふれ,読者の心をとらえた。彼女のファンタジーは,日常生活の中に魔法が入りこむ〈エブリデーマジック〉と称されるもので,後継者が続出した。【神宮 輝夫】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ネズビット
ねずびっと
Edith Nesbit
(1858―1924)

イギリスの女流作家。ロンドンに生まれ、幼時をフランスやドイツで過ごす。10代から詩作を始め、フェビアン協会の創立者の一人ブランドと結婚後は、生計を支えるためさまざまなジャンルで仕事をしたが、約100冊に及ぶ著作の半数を占める児童文学によって記憶される作家となる。最初の重要な作品は『宝探しの子どもたち』(1899)で、アンドリュー・ラングは「全く新しい独創的な冒険物語」と評した。現実のなかに展開する冒険物語の系列と並んで、現実と非現実を混合したユーモラスなファンタジー『砂の妖精(ようせい)』(1902)そのほか多くの長・短編のファンタジーを書いたことから、20世紀のイギリス児童文学の母胎とみなされ、多くの作家に影響を与えた。[猪熊葉子]
『吉田新一訳『宝さがしの子どもたち』(1974・福音館書店) ▽岸田衿子・前田豊司訳『砂の妖精』(1976・学習研究社) ▽J・R・タウンゼンド著、高杉一郎訳『子どもの本の歴史』上下(1982・岩波書店)』

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世界大百科事典内のネズビットの言及

【児童文学】より

…少年小説もまたT.ヒューズの《トム・ブラウンの学校生活》(1857),R.バランタインの《サンゴ島》(1857),ウィーダOuidaの《フランダースの犬》(1872),シューエルA.Sewellの《黒馬物語》(1877)のあとをうけて,R.L.スティーブンソンの《宝島》(1883)で完成した。架空世界を取り扱った物語は,J.インジェローの《妖精モプサ》(1869),G.マクドナルドの《北風のうしろの国》(1871),R.キップリングの《ジャングル・ブック》(1894),E.ネズビットの《砂の妖精》(1902),K.グレアムの《たのしい川べ》(1908),J.M.バリーの《ピーター・パンとウェンディ(ピーター・パン)》(1911),W.デ・ラ・メアの《3びきのサル王子たち》(1910)にうけつがれ,ファージョンE.Farjeon《リンゴ畑のマーティン・ピピン》(1921)は空想と現実の美しい織物を織り上げた。さらにA.A.ミルンの《クマのプーさん》(1926)が新領域をひらき,J.R.R.トールキンの《ホビットの冒険》(1937),《指輪物語》(1954‐55)は妖精物語を大成する。…

【ファンタジー】より

…とくに1960年代以降,社会秩序や権威を支える認識基盤に対する反抗が世界的に盛りあがるにつれ,若い読者層に歓迎されだした。歴史的には,19世紀末にE.ネズビットが現実の中にふと顔を出す魔術的なもの(妖精や魔女など)を描いた児童文学を発表,これらの主題を〈日常の魔術everyday magic〉と名づけ,このジャンルにファンタジーなる呼称を与えた。明確な定義としてはこれが最初で,その後の幻想文学全般の活性化によって今日では,(1)幻想文学一般のうち怪奇や恐怖を主題としない作品,(2)SFのうち科学的論理性にこだわらぬ自由な発想によった作品,(3)舞台を現実ではなくまったく架空の神話的世界にもとめ,その中でかつての英雄冒険譚を展開させた作品,がファンタジーと呼ばれる。…

※「ネズビット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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