ノボタン

百科事典マイペディアの解説

ノボタン

奄美群島以南,台湾,中国,東南アジアに分布するノボタン科の常緑低木。枝や葉に褐色の粗毛があり,葉は卵状楕円形で数条の著しい縦脈がある。5〜8月,径7cmほどの紅紫色の5弁花を枝先に開く。おしべは10本,葯(やく)は黄色で長く,花柱は1本で針形となる。不耐寒性なので温室で栽培される。近縁種にムニンノボタン,ハハジマノボタンがあり,ともに小笠原に特産する。

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世界大百科事典 第2版の解説

ノボタン

園芸上,ノボタンと呼ばれるものには,ノボタン科のノボタン属Melastomaとティボウキナ属Tibouchinaのものがあり,この両属を混同してノボタンと呼んでいることが多い。ノボタン属は熱帯アジアからオーストラリアに約40種を産し,果実は液果となる。他方,ティボウキナ属は熱帯アメリカを中心に300種以上を産し,果実は蒴果(さくか)になることで区別される。いずれも低木で,美しい花をつけるものがあり,観賞用に熱帯で広く栽培され,温室花木にもされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ノボタン
のぼたん / 野牡丹
[学]Melastoma candidum D. Don

ノボタン科の常緑低木。奄美(あまみ)大島からベトナムに分布する。高さ約2メートル。若い枝は四角形で、灰白色の軟毛がある。葉は対生し楕円(だえん)形で、長さ5~10センチメートル、先はとがり、3~5本の平行脈がある。夏、枝先に集散花序をつけ、径約7センチメートルの淡紫色花を3~7個開く。花弁は5枚で回旋状に並ぶ。雄しべは10本、うち2本の葯(やく)は紫色で大きく、長さ1センチメートルで鎌(かま)状に曲がる。残り8本はやや小さく黄色。鉢物として温室内で栽培される。果実は壺(つぼ)状の液果で、食べられる。本種によく似ているシコンノボタンは秋から翌春に花を開き、葯は紫色で長く、鎌形に湾曲する。[植村猶行]

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