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ハワイアン音楽 ハワイアンおんがく Hawaiian music

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハワイアン音楽
ハワイアンおんがく
Hawaiian music

ハワイの民俗音楽に賛美歌のハーモニーギターなど西洋音楽の楽器・要素が加わってできたポピュラー音楽の一種。フラ・ダンスの伴奏音楽として発達した。楽器の編成は自由であるが,普通はハワイアン・ギター (スチール・ギター) を中心にウクレレ,ギター,打楽器群にコーラスが加わる。

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デジタル大辞泉の解説

ハワイアン‐おんがく【ハワイアン音楽】

ハワイ諸島民族音楽が、アメリカポピュラー音楽などの影響を受けて変容した音楽。スチールギターウクレレなどを用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハワイアン音楽
はわいあんおんがく
Hawaiian music

文字どおりの意味では、ハワイ諸島で行われているすべての音楽をさすが、一般的には「ハワイアン」とよばれるポピュラー音楽の一ジャンルをいう。[田井竜一]

特色

ハワイアンは通常、ハワイアン・ギター(電気ギターの一種、スチール・ギターともよばれる)、ギター、ウクレレ、ベースなどの楽器と、奏者自身による独唱およびコーラスから構成される。簡単な和声のついたヨーロッパ風の旋律と、母音を生かし、裏声(ファルセット)を効果的に使用する唱法、スラーを多用するハワイアン・ギターの奏法に特色がある。また、リズム・アンド・ブルース(R&B)の影響もみられる。当初はハワイ語だけで歌われていたが、英語のものも多くなっている。なお、ハワイアンで用いられるギターは、スラック・キー・ギターslack key guitarとよばれるハワイ独自のスタイルで演奏される。これはギターの弦を緩めてメジャー・コード(長調の和音)で調弦するものであり、その結果、一般のスパニッシュ・チューニング(スタンダード・チューニング)とは異なる甘美な音響が生み出される。また、旋律と和音、ベース・ラインを同時に弾く奏法にも特色がある。
 一般的にハワイアンは、ハワイの伝統的な音楽からかけ離れたものであるといわれているが、声を震わせる独特な発声法や、1節を2回繰り返す歌い方、ときおり伝統楽器を使用することなどには、伝統的な要素をみいだすことができる。[田井竜一]

歴史

その直接の源は、賛美歌やグリー・クラブのスタイルによる歌に求められる。またタヒチを中心とする、いわゆるポリネシアン・ソングの影響も見逃せない。19世紀の後半にギターとマンドリンが導入され、19世紀末から20世紀初頭にかけて後のハワイアンの基本的な形が整った。賛美歌の影響を受けたこのころの歌唱スタイルをメレ・フラ・クイとよび、その名曲に、ハワイ王国最後の女王リリウオカラニLiliuokalani(1838―1917)が作詞したとされる『アロハ・オエ』Aloha 'oe(1877)がある。その後、ハワイアンの父とよばれたヘンリー・バーガーHenry Berger(1844―1929)が、ロイヤル・ハワイアン・バンドを率いて活躍した。彼の作品では、前述の『アロハ・オエ』の作曲のほか『ハワイ・ポノイ』Hawaii Ponoiなどが有名である。
 1930年代初頭に電気アンプが導入され、ハワイアン・ギターがハワイアンのなかでもっとも特色のある楽器になっていく。また20世紀初頭に始まったハワイアンのレコード録音や放送(ラジオ番組「ハワイ・コールズ」が有名)などのメディアを通じて、ハワイアンはハワイのみならず世界に広く知られるようになった。このころ活躍した歌手に、アンディー・アイオナAndy Iona(1902―66)らがいる。一方、ハッパ・ハオレhapa haole(半分白人の意)とよばれる、英語で歌われたアメリカ本土製のハワイ音楽ももてはやされた。その代表曲がヘンリー・カイリマイHenry Kailimaiの『ワイキキの浜辺で』である。
 ハワイアン音楽は1960年代以降、アメリカ本土のポピュラー音楽の影響を強く受け、本来の姿を失いかけた。しかし70年代には、ハワイの伝統文化を見直そうとする運動(ハワイアン・ルネサンス)に呼応する形で、ハワイアンにおいても原点に返ろうとする気運が高まった。そうしたなかで脚光を浴びたバンドが、エディ・カマエEddie Kamae(1927― 。ウクレレ)とギャビー・パヒヌイGabby Pahinui(1921―80。ギター、ボーカル)らによるサンズ・オブ・ハワイである。また、学生のグループ(たとえば、ハワイ大学生によるグループ「サンデー・マノア」)なども活躍した。こうした伝統文化を見直そうとする傾向は今日まで脈々と引き継がれ、89年にはホノルルでハワイアン・ギター誕生100年祭が催された。[田井竜一]

日本人とハワイアン

おそらく日本は、ハワイ本土を除けば、世界でいちばんハワイアン(正確にはハワイアン・サウンド)が盛んな所であろう。とくに学生や企業のクラブやサークルは非常に数が多く、ハワイアンは日本でもっとも親しまれている外国のポピュラー音楽の一つとなっている。日本にハワイアンを初めて移入したのは、昭和の初め、灰田勝彦(1911―82)を専属歌手にした、兄・灰田晴彦(1909―86。ともにハワイ生まれ)の率いるモアナ・グリー・クラブであるといわれている。第二次世界大戦後は、多数のハワイアン歌手やグループが誕生し、なかにはハワイ本土で活躍する者も出ている。また、ハワイにおける日系音楽家の活躍にも目覚ましいものがあり、バッキー白片(しらかた)(1912―94)やハーバート太田(1932― )らが有名である。
 1980年代から90年代にかけてフラ・ダンスやウクレレがブームになり、それに伴ってハワイアン音楽が改めて脚光を浴びることとなった。[田井竜一]
『早津敏彦著『日本ハワイ音楽・舞踊史』(1986・サンクリエイト) ▽山内雄喜・サンディー著『ハワイ音楽パラダイス』(1997・北沢図書出版) ▽今井栄一編著『サウンズオブアロハ――ハワイアンミュージックガイド』(1999・ブルース・インターアクションズ)』

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