バイオロギング(英語表記)bio logging

デジタル大辞泉の解説

バイオ‐ロギング(bio logging)

生物に小型のビデオカメラやセンサーを取り付けて画像やデータを記録し、行動や生態を調査する研究手法。鳥類、海中生物の調査に威力を発揮。行動・生理・環境についてのデータを遠隔測定するバイオテレメトリーと同じ意味で使われることがある。また、小型の発信器などを取り付け、その位置を得ることをラジオテレメトリー、個体の追跡を目的とすることをラジオトラッキングと呼んで区別する場合もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バイオロギング
ばいおろぎんぐ
bio-logging

生物に測器を取り付けてその行動や生態を調査する手法。水中などの場合は、深度、環境温度や体温、加速度、対流速度、日照、位置情報、磁気などの情報を計測、記録する超小型データロガー(装着型記録計、別称アーカイバルタグ)や電波発信機、小型カメラなどを生物に取り付ける。バイオbio(生物)とロギングlogging(記録)を組み合わせた和製英語であるが、専門用語として国際的に定着している。従来、生物やその生息環境の調査は人の目視などによって直接観察されてきたが、生物の行動能力やその範囲は人間が観測できる範囲を超えているため、わからないことが多かった。そこで、各種の計測センサーが集積された超小型データロガーや電波発信機などによる生物自動計測電送装置を、捕獲した調査対象の生物に直接装着するか、飲み込ませるなどの方法で取り付け、活動、生理、環境、位置などのデータを回収する手法(バイオテレメトリー)が1970年代に開発された。生物を再捕獲するか、測器を生物から自動で切り離し、発信機の電波をもとに回収してデータを得る。測器の大きさは、対象生物の体重の3~5%以内に収めることが必要であるが、小型化が進んだことにより鳥類や魚類の観測にも利用されるようになった。バイオロギングによる時系列の追跡調査から得られるデータの解析によって、生物の活動や運動の特性、行動圏などが解き明かされ、人が生物多様性を守り、生物資源を持続的に管理していくうえで、必要不可欠な情報になると考えられる。
 データロガーは1980年代まではアナログ式の深度計などが用いられ、ペンギンやアザラシ、ウミガメなどの生態観測に用いられていた。1990年代になってデジタル化されると、小型の測器一つで、複数の計測データが得られるようになり、さらに記録媒体や電池の大容量化が進むと同時に、テレメトリーと組み合わせた測器の効果的な回収技術なども実現されたことから、陸域や水圏における地球規模の移動追跡調査などもできるようになった。[編集部]

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