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バチルス Bacillus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

バチルス
Bacillus

真正細菌類バチルス科の1属。細菌類中古くから知られている属で,この名をもつ菌は非常に多いが,新しい分類学的研究によって,その約 50種が認められ,ほかは他の属に所属替えされている。体は桿状,ときとして鎖状になり内生胞子を形成する。その際,細胞は直径を増すので,撥形 (ばちがた) ,楔形紡錘形などになる。周毛をもって運動するものと,まったく運動をしないものがある。一般にグラム反応は陽性であるが,不定であったり陰性を示すものもある。蛋白質を分解してアンモニウムを生じ,炭水化物を発酵して酸を生じる。少数のものはガス発生をする。好気性で一時的には嫌気性。土壌生が多く,獣類,昆虫などに寄生するものもある。前者には馬鈴薯菌 B. megaterium,枯草菌 B. subtilisなどがあり,後者には獣類の炭疽菌 B. anthracis,マメコガネの病菌 B. lentimorbus,蜂巣腐れ病原菌 B. larvaeなどがある。

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大辞林 第三版の解説

バチルス【Bazillus】

細菌の一。バチルス科に属する。枯草菌・ボツリヌス菌など。環境条件によって菌体内に耐熱性の胞子を生ずる桿菌かんきん。土壌中・空中・水中に広く分布する。
桿菌、あるいは細菌全体をさす一般語。
人につきまとい害をなすもののたとえ。 「苟も山木の家族が名を出して居る教会に、社会党だの、無政府党だのと云ふ-を入れて置かれては/火の柱 尚江

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バチルス
ばちるす
bacillus

一般用語としては細菌、またはそのうちの円柱形をした桿(かん)菌をさすが、分類学的にはさらに範囲が狭く、真正細菌目バチルス科バチルス属の細菌をいう。
 バチルス属の細菌は好気性または任意嫌気性で、グラム染色反応陽性の桿菌である。嫌気的に空中窒素を固定するものや強力な脱窒作用を行うもの、バレイショ菌、枯草(こそう)菌、ウシなどの第一胃に共生する細菌、家畜の病原となる炭疽(たんそ)菌などがバチルスに含まれる。環境条件によっては、細胞内に一つの休眠胞子を形成する。空中、水中、土壌中に広く分布している。[寺川博典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のバチルスの言及

【杆菌】より

…杆菌には,細菌が連鎖状に連なった連鎖杆菌や,コリネ型菌のように,複数の細菌がくっついてV・Y・L字形や平行状の配列をとるものがいる。杆菌には胞子を形成するものとそうでないものがあり,胞子を形成する杆菌には,好気性ないし通性嫌気性であるバチルスBacillusと,嫌気性菌であるクロストリジウムClostridiumとがある。細菌【川口 啓明】。…

【バシルス】より

…土壌,水,空気,食品などに広く分布している細菌の1属。バチルスともいう。グラム陽性,好気性の杆菌。…

※「バチルス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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