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パラチオン parathion

翻訳|parathion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

パラチオン
parathion

C10H14NO5PS 。殺虫剤。沸点 157~162℃/0.6mmHg の黄色液体。三塩化リン,硫黄,アルコール,ナトリウム,ニトロフェノールを原料として合成。リンを含み多くの有機溶媒に可溶な化合物。多くの昆虫 (特に二化めい虫) ,だになどに対して強力な殺虫効果があるが,定温動物に対しても強い毒性を示し,急性毒性があまりにも強いので,製造および使用を禁止された。類縁メチルパラチオン C8H10NO5PS も強い殺虫力があるが,やはり定温動物に毒性が強く,製造,使用が禁止された。

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百科事典マイペディアの解説

パラチオン

有機リン酸エステル系殺虫農薬の一種。きわめて殺虫力が強く,適用範囲が広い。接触毒,食毒,ガス毒があり,浸透性が強い。日本ではメイチュウなどイネの害虫防除に大きく貢献したが,人畜毒性が強大で危険なため,1969年で生産中止,1971年で使用禁止。特定毒物であり,環境庁が1997年に公表した〈外因性内分泌攪乱化学物質問題に関する研究班〉の中間報告書で環境ホルモンの候補としてあげられている。ホリドールは商品名。
→関連項目EPN殺虫剤マラソン(農薬)

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世界大百科事典 第2版の解説

パラチオン【parathion】

1944年ドイツのバイエル社のシュラーダーG.Schraderらによって開発された有機リン酸エステル系殺虫剤で,以後,多数の同族体が開発された。無色,無臭の油状物質で,きわめて強力な殺虫作用を示し,とくにニカメイチュウ,シンクイムシ,ウンカ,ヨコバイ,カメムシ,アブラムシなど稲作害虫に対する効果が大きい。51年にバイエル社からホリドールFolidolという商品名で日本に輸入され,多量に使用されたが,人畜に対する急性毒性50%致死量LD50=6mg/kg(マウス,経口)と著しく高い欠点を有し,さらにその後の開発研究によって低毒性の有機リン酸エステル類が続々と開発されたため,日本では69年にその製造が中止され,71年に使用禁止となった。

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大辞林 第三版の解説

パラチオン【parathion】

農薬の一。有機リン殺虫剤。化学式 C10H14NO5PS 無色・無臭の液体。工業製品は黄褐色でニンニク臭をもった液体。毒性がきわめて強く、現在日本では使用禁止。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

パラチオン
ぱらちおん
parathion

化学名O,O-diethyl-O-p-nitrophenylthiophosphateの国際的標準名。1944年にドイツで発明され、日本へはホリドールHolidolの商標名で輸入され、1952年(昭和27)からイネのニカメイガなどの防除に卓効があるので全国的に使われた。1958年から住友化学工業(現、住友化学)によって国産化され、多くの農薬会社が原薬を購入して製剤として発売した。農業の振興(食糧増産)に非常に役だったが、中毒者などの多発により、1971年から日本では使用が禁止された。[村田道雄]

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