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ヒドロキシ安息香酸

栄養・生化学辞典の解説

ヒドロキシ安息香酸

 o−,m−,p−3種の異性体がある.o−,p−異性体には防腐,殺菌作用がある.p−異性体の構造式は次項目.

出典|朝倉書店栄養・生化学辞典について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヒドロキシ安息香酸
ひどろきしあんそくこうさん
hydroxybenzoic acid

芳香族ヒドロキシカルボン酸の一種で、ベンゼン環にヒドロキシ基-OHとカルボキシ基-COOHとが一つずつ結合している化合物をいう。オキシ安息香酸ともよばれていたが、現在ではあまり使われていない。ヒドロキシ基とカルボキシ基の相対的な位置の違いにより3種の異性体が存在する。[廣田 穰]

o-ヒドロキシ安息香酸

o(オルト)-ヒドロキシ安息香酸は別名サリチル酸とよばれる。3種の異性体中でもっとも酸性が強く、もっとも昇華しやすい。食品の防腐剤や皮膚病治療薬として用いられる。この化合物をアセチル化すると解熱剤のアスピリン(アセチルサリチル酸)が得られる。サリチル酸のメチルエステルは皮膚から吸収されて鎮痛・消炎作用を示すので、湿布薬・軟膏(なんこう)などの外用鎮痛消炎剤として汎用(はんよう)されている。[廣田 穰]

m-ヒドロキシ安息香酸

m(メタ)-ヒドロキシ安息香酸は無色の針状結晶。熱水、エタノール(エチルアルコール)、エーテルなどに溶けるが、冷水には溶けない。[廣田 穰]

p-ヒドロキシ安息香酸

p(パラ)-ヒドロキシ安息香酸は無色の結晶。フェノールのカリウム塩を加圧下で二酸化炭素とともに220℃に加熱するとp-ヒドロキシ安息香酸カリウムが生成するので、これを酸で中和すると得られる。アセトン、エーテルに溶ける。この化合物のエステルはカビを防ぐ作用や殺菌力があるので、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、p-ヒドロキシ安息香酸ブチルなどは防腐剤として使われている。[廣田 穰]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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