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ビタミンDと代謝異常 びたみんでぃーとたいしゃいじょう

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家庭医学館の解説

びたみんでぃーとたいしゃいじょう【ビタミンDと代謝異常】

 ビタミンDは、脂肪に溶ける脂溶性(しようせい)ビタミンの一種です。
 カルシウムとリンの小腸からの吸収をうながし、正常な骨の発育や維持に必要なものです。骨から血液中へのカルシウムの移動を円滑に行なって、血液中のカルシウムの量を一定に保つはたらきもしています。
 また、がんを抑える作用や、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)(「骨粗鬆症」)を予防する作用もあることがわかってきました。
 ビタミンDには、いくつかの種類があります。おもにその作用を示すのは、ビタミンD2とD3の2種類ですが、これらの、からだに対するはたらきにちがいはありません。
 ビタミンD2は、キクラゲシイタケなどのキノコや、酵母(こうぼ)など、植物性の食品に含まれています。
 ビタミンD3は、肝油(かんゆ)、レバー、卵黄、ウナギなど、動物性の食品に含まれています。
◎ビタミンD欠乏症
 ビタミンDが欠乏すると、歯や骨の発育不良、むし歯、骨の変形などがおこります。子どもではくる病(「くる病(子どもの骨軟化症)」)、おとなでは骨軟化症(こつなんかしょう)(「骨軟化症」)がおこります。
 よくみられる症状は、顔色が青白くなり、筋肉や皮膚に張りがなく、たるんだ感じとなって、汗もかきやすくなります。
●原因
 ビタミンD欠乏症は、食事から摂取する量が不足するほかに、長引く下痢(げり)や、慢性の膵炎(すいえん)(「慢性膵炎」)などで、腸でのビタミンDの吸収が悪くなってもおこります。
 また、からだに太陽光線(紫外線)をあびる機会が不足するのも、欠乏症の一因となります。ビタミンDのなかには、プロビタミンDという前駆体(ぜんくたい)のかたちで摂取され、紫外線を受けて、皮膚でビタミンDに変わり、効力を発揮するものもあるからです。
 また、ビタミンDがその作用を発揮するためには、肝臓と腎臓(じんぞう)で多少かたちを変えられ、活性型ビタミンDというものに変化する必要があります。
 これらの臓器に障害がある場合は、ビタミンDを摂取していても、活性型への変化がうまくいかず、結果的に作用が発揮されず、欠乏症となることがあります。
 近年の医療技術の発達で、未熟児の生存率があがりましたが、これにともない、未熟児(みじゅくじ)くる病という病気がみられます。これは、未熟児では、臓器も未熟であるために、腎臓がビタミンDを活性型に変える能力が低いためにおこります。
●予防
 ビタミンDの1日あたりの所要量は、男女とも6歳未満は、400IU(国際単位)、それ以後は、100IUとされています。
 しかし、妊娠中や授乳期の女性では、1日あたり400IUが必要とされています。
 なお、骨粗鬆症の予防には、1日に600mg以上のカルシウムと十分なビタミンDの摂取、および運動が重要とされています。
◎ビタミンD過剰症
 ビタミンDが、体内に過剰に蓄積された状態です。ふつうは、ビタミンD剤や活性型ビタミンDを必要以上に摂取した結果おこりますが、ときにはビタミンDに対するからだの感受性が敏感すぎたり、肝臓や腎臓で活性型ビタミンDが過剰につくられておこることもあります。
 ビタミンD過剰症には、摂取後数日ないし数週で症状が現われる急性中毒症と、数か月してから症状が現われる慢性中毒症とがあります。
 一般に、乳児では1日2000IU(国際単位)以上のビタミンD摂取は危険とされています。
 中毒症になると、血液中のカルシウム濃度が異常に高くなります。
●症状
 症状は多彩で、顔色が青白い、食欲がない、食物を吐(は)く、便秘(べんぴ)が続くなどにはじまって、体重が減り、成長期では発育が止まったりします。
 重症になると、昏睡(こんすい)(意識なく眠り続ける)、けいれんをおこして死亡することもあります。
 ビタミンD過剰症が長期におよぶと、腎臓、心臓、脳、動脈、骨などにカルシウムが沈着して、はたらきが低下したり、組織がもろくなったりします。

出典|小学館
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