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くる病 くるびょう rickets

翻訳|rickets

4件 の用語解説(くる病の意味・用語解説を検索)

知恵蔵miniの解説

くる病

骨格異常、筋緊張低下、蛙腹などの症状を引き起こす乳幼児の疾病。原因は、ビタミンD欠乏、ビタミンDの合成障害、リンの不足、腎尿細管障害などさまざまであり、骨格の変形が起きた場合には成人になっても骨格異常が残る。骨変形を治すには手術しか方法がないが完全な整形は難しいことも多く、また治療にかかる時間や負担も大きいため、乳幼児期の疾病ではあるが生涯にわたる問題となることが多い。ビタミンD、カルシウム、リンの摂取や、ビタミンDを合成させるため日光(紫外線)に当たることが、早期治療と予防の主方策となる。先進国では栄養状態の改善により患者数が非常に少なくなったが、近年、完全母乳栄養の推奨や日光浴の減少により増加が見られている。

(2012-11-2)

出典|(株)朝日新聞出版発行
(C)Asahi Shimbun Pubications Inc
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栄養・生化学辞典の解説

くる病

 ビタミンD欠乏症.骨の発育異常を示す.

出典|朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
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食の医学館の解説

くるびょう【くる病】

《どんな病気か?》
〈カルシウムやリンが骨に沈着しない〉
 成長期の子どもに起こる骨の石灰化障害を、くる病と呼んでいます。
 くる病は、なんらかの原因によってカルシウムやリンが骨に沈着せず、類骨(るいこつ)呼ばれるやわらかい組織が、骨の中に過剰にできてしまう病気です。
 このため骨がやわらかくなり、O脚(おーきゃく)や、背骨が曲がる、手足の関節のまわりが腫(は)れるなどの体の変形が起こります。
 また、血液中のリンやカルシウムの濃度が低くなるために、不機嫌、情緒不安定になるなどの精神症状が現れることもあります。
 原因はさまざまで、腎臓病(じんぞうびょう)が原因で起こったり、消化不良薬の副作用によっても起こります。
 ちなみに19世紀のロンドンでは、栄養不良と霧による日照不足のため、くる病にかかる子どもが多かったといいます。
 皮膚は紫外線にあたると、骨をつくる働きのあるビタミンDを活発に合成しますが、このビタミンDの不足が、くる病にかかる子どもをふやしたのです。
《関連する食品》
〈骨を丈夫にするビタミンDとカルシウム〉
○栄養成分としての働きから
 ビタミンDは、骨の材料であるカルシウムやリンの吸収をよくして、骨への沈着を助ける働きがあります。ビタミンDはサケ、カレイイワシなど、魚類に多く含まれており、骨まで食べられる小魚であれば、カルシウムもいっしょにとることができるので一石二鳥です。
 さらに牛乳は、カルシウムもビタミンDも豊富に含んだ理想的な食品です。牛乳のカルシウムは、たんぱく質と結合しているために、小魚の約2倍も吸収率がよいので積極的に利用したいものです。
 ビタミンKも、カルシウムの骨への沈着を助けるほか、骨から血液中にカルシウムが溶けだすのを抑制する働きがあります。ビタミンKは、納豆やアシタバ、コマツナなどに多く含まれています。
○注意すべきこと
 なお、治療ですでにビタミンD製剤やカルシウム製剤を服用している場合、ビタミンDやカルシウムのとりすぎは、ビタミンD過剰症や高カルシウム血症をまねくので注意が必要です。

出典|小学館
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。食品は薬品ではありません。病気にかかったら、かならず医師の診察を受けてください。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

くる病
くるびょう

ビタミンDの欠乏によっておこる病気で、小児期におこった場合をくる病とよび、成人になっておこった場合を骨軟化症という。ビタミンDの代謝は、食物中のビタミンD3(コレカルシフェロール)またはD2(エルゴカルシフェロール)と、プロビタミンD(7-デヒドロコレステロール)が皮膚で紫外線の照射を受けて生じたビタミンD3が肝臓で、ついで腎臓(じんぞう)でそれぞれヒドロキシ化されて活性型ビタミンDとなる。このとき、腎臓におけるヒドロキシ化は上皮小体(副甲状腺(せん))ホルモンによって促進される。この活性型ビタミンDが骨、小腸、腎臓に働きかけてカルシウムやリンを調節している。したがって、この過程のいずれの障害でもビタミンD欠乏症の症状(くる病)がみられる。
 くる病の症状は骨の変化が主体で、乳児では頭蓋(とうがい)骨が侵され大泉門開大、頭蓋癆(ろう)など頭部の変形がみられ、幼児では長管骨骨端部が侵されてO脚やX脚になりやすい。また、胸郭が変形して鳩胸(はとむね)や漏斗(ろうと)胸になったり、肋骨(ろっこつ)と肋軟骨の境界部が球形に膨れあがって数珠(じゅず)玉を連ねたようになるほか、脊柱(せきちゅう)の後彎(こうわん)を認める。重症例ではテタニー(筋肉のけいれんで手足が曲がったまま動かなくなる)をおこすことがある。臨床検査では、テタニー発作時を除いて、血清カルシウム値は正常ないし低値、血清リンは低下し、アルカリフォスファターゼ活性値は上昇する。X線像では、骨端線の不鮮明、骨幹端の不規則な板状拡大がみられる。治療にはビタミンDを投与するとともに、食事を改善する。[橋詰直孝]

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