フィアット・クライスラー・オートモービルズ

  • Fiat Chrysler Automobiles
  • ふぃあっとくらいすらーおーともーびるず

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

略称はFCA。イタリアの名門フィアットが、リーマン・ショック後に米クライスラーを吸収して発足。フィアットやクライスラーのほか、アルファロメオ、マセラティ、ジープ、ダッジなどのブランドを持つ。2018年の世界販売は年484万台とルノーの388万台を上回り、ホンダ(523万台)に次ぐ規模。 <ルノー> フランスを代表する自動車メーカーで小型車や欧州市場に強みを持つ。仏政府が15%を出資する筆頭株主。1999年に日産へ資本参加し、事実上の傘下に収めた。両社は車台の共通化や部品の共同購入を進めている。カルロス・ゴーン前会長の逮捕後に就任したスナール会長ら経営陣は、経営基盤の強化をねらい日産との経営統合を目指しているが、経営の独立性を保ちたい日産とのせめぎ合いが続いている。 <日産自動車> 1933年に横浜市で設立。経営危機を招き、99年に仏大手ルノーから出資を受け入れ、ルノー出身のカルロス・ゴーン前会長が長く経営トップに君臨した。2016年には三菱自動車を傘下に置き、ルノーとともに世界販売1千万台を超す3社連合に。ゴーン前会長が18年に逮捕され、その後、経営統合を迫るルノーとのせめぎ合いが続いている。

(2019-06-06 朝日新聞 夕刊 1総合)

出典 朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イタリアのフィアット社とアメリカのクライスラー社が経営統合して誕生した自動車会社。2014年発足。英語の頭文字をとってFCAと略称する。新車販売台数で世界トップ10(発足時は世界7位)に入る自動車会社である。ニューヨーク証券取引所とイタリア証券取引所の電子証券取引(Mercato Telematico Azionario)に上場している。

 2009年、フィアットはリーマン・ショックの影響で経営破綻(はたん)したクライスラー社に20%を出資し、人的・技術的な支援に乗り出した。2014年にはフィアットがクライスラーの全株式を取得して傘下に収め、経営統合してフィアット・クライスラー・オートモービルズが発足した。主要車種ブランドとしてアバルト、アルファロメオ、クライスラー、ダッジ、フィアット、フェラーリ、ジープ、ランチア、ラム・トラックス、マセラーティなどがあり、傘下に部品のモパー、軽金属・鋳鉄のテクシド、製造システムのコマウなどを抱える。世界に102の工場、46の研究センターを保有し、ヨーロッパと北米市場に強く、新興国市場の開拓が課題である。登記上の本社はオランダのアムステルダムで、実質的な本社機能(含む税務上の本社機能)をイギリスのロンドンに置く。2018年の世界新車販売台数は484万2000台で、世界8位。売上高は1154億1000万ユーロ(14兆3640億円)、最終利益は36億3200万ユーロ(約4520億円)、従業員は約19万9000人(2018)。

[矢野 武 2019年8月20日]

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