フォックス(George Fox)(読み)ふぉっくす(英語表記)George Fox

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

フォックス(George Fox)
ふぉっくす
George Fox
(1624―1691)

キリスト教プロテスタントの一派クェーカー派の創始者。毛織物職人の子としてレスターシャーに生まれ、ほとんど教育を受けずに靴屋の徒弟になった。19歳のときに奉公をやめ、真の信仰を求めてピューリタン革命さなかの各地を放浪した。1647年、突如神秘的な体験をして、すべての人に「内なる光」があることを確信し、信仰における内面的確信を重視する立場にたって、イングランド北部やウェールズ伝道を開始した。フォックスとその一派は、信仰に熱狂するあまり打ち震えたほどだったことから、クェーカーQuaker(震える人)という名でよばれるようになった。王政復古後も、たび重なる投獄にもめげず運動の組織化に努力し、当時のキリスト教諸教派のなかでただ一つクェーカー派を生き残らせるのに成功したが、1691年1月13日ロンドンで没した。(書籍版 1988年)
小泉 徹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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