フォンテーヌ(その他表記)Fontaine, Pierre François Léonard

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フォンテーヌ」の意味・わかりやすい解説

フォンテーヌ
Fontaine, Pierre François Léonard

[生]1762.9.20. ポントアーズ
[没]1853.10.10. パリ
フランス建築家,装飾家。 1779年にパリに出て,ジョゼフ・ペール (小ペール) のもとで学び,85年にローマ大賞を得てローマに留学。フランス革命後ナポレオン1世に仕えて,マルメゾンの邸館の改築にあたり,その後ルイ 18世,ルイ・フィリップに仕えた。イタリアの古典主義とロマン主義とを結んだ作風アンピール様式を築き,C.ペルシエとともにカルーゼル凱旋門 (1806) ,パレ・ロワイヤル修復ルーブル宮殿チュイルリー宮殿の階段,マルメゾンの邸館のジョゼフィーヌ寝室と図書館 (05頃) などの設計を行なった。おもな著作に『ローマの宮殿と邸館』 Palais,maisons,etc.,à Roma (1798) ,ペルシエとの共著『室内装飾集』 Recuil de décorations intérieures (1801) がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「フォンテーヌ」の意味・わかりやすい解説

フォンテーヌ
Pierre François Léonard Fontaine
生没年:1762-1853

フランスの建築家。建築家の息子としてポントアーズに生まれ,エコール・デ・ボザール(国立美術学校)でペルシエと知り合う。ローマ留学後ペルシエとともに王室建築家としてチュイルリーなどの宮殿の修復を担当し,ナポレオンの帝政ローマ再現の夢を実現するために尽くす。ペルシエと共同で設計したカルーゼル凱旋門(1806)などを通してアンピール様式を築いた。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フォンテーヌ」の意味・わかりやすい解説

フォンテーヌ
ふぉんてーぬ
Pierre-François-Léonard Fontaine
(1762―1853)

フランスの建築家、家具デザイナー。ポントアズ生まれ。修業中に知り合ったペルシエCharles Percier(1764―1838)とともに1784~92年にローマに留学したのち、1814年にペルシエが隠退するまで、つねに共同制作を続けた。2人はナポレオンの知遇を得るようになるが、フォンテーヌは皇帝側近の首席建築家に登用され、マルメゾン、フォンテンブローコンピエーニュ、チュイルリーなどの宮殿の改装に従事した。代表作は、ナポレオン軍に敬意を表して建立されたカルーセル凱旋(がいせん)門(1806~07)である。屋内装飾と家具デザインの分野では、いわゆるアンピール様式の主導者となった。

[濱谷勝也]

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百科事典マイペディア 「フォンテーヌ」の意味・わかりやすい解説

フォンテーヌ

フランスの建築家。ナポレオン時代の新古典主義建築の代表者一人。ペルシエCharles Percier〔1764-1838〕と組んで活動し,代表作カルーゼル凱旋門(1808年)などを通してアンピール様式を築いた。また建築理論やデザイン関係の著書多く後世に及ぼした影響も大きい。

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