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フリーダン Friedan, Betty

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フリーダン
Friedan, Betty

[生]1921.2.4. イリノイ,ペオリア
[没]2006.2.4. ワシントンD.C.
アメリカ合衆国のフェミニズム運動家。旧名 Bettye Naomi Goldstein。第2次世界大戦後のアメリカのフェミニズム運動「第二の波」の草分け的な存在。マサチューセッツ州のスミス・カレッジで心理学専攻カリフォルニア大学バークリー校大学院で 1年学んだあとニューヨークに移る。26歳で結婚。かつての級友のその後を取材し,高等教育を受けて結婚し家庭に入った女性たちが自分と同じく,経済的な側面ばかりか知的生活でも感情面でも夫に依存して「既定の女の役割」を演じることにむなしさを感じているのを知る。アンケート結果を分析し,1963年『新しい女性の創造』The Feminine Mystiqueに結実させた。この本は大きな反響を呼び,ベストセラーとなって各国語に翻訳された。1966年,全米女性組織 NOWを設立し会長に就任,政府に女性採用枠の拡大を求めるなど就職,賃金,昇進をめぐる男女差別の解消と妊娠中絶の自由などを呼びかけた。男女平等の追求が男女対立を招かぬよう,両性共通の社会的枠組みづくりが大切と説き,1970年代の日本のウーマン・リブ運動にも影響を及ぼした。晩年は高齢者問題にも取り組んだ。(→ジェンダー

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デジタル大辞泉の解説

フリーダン(Betty Friedan)

[1921~2006]アメリカの女性解放運動家。全国女性機構(NOW)を組織し、男女平等を求める運動を展開。著「女らしさの神話」(邦訳名「新しい女性の創造」)。

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百科事典マイペディアの解説

フリーダン

米国のウーマン・リブ指導者。小説家で全米女性機構(NOW)の初代会長。カリフォルニア大学で心理学,社会学を専攻,卒業後ジャーナリストとなるが,結婚して引退,3児の母親になる。

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世界大百科事典 第2版の解説

フリーダン【Betty Naomi Goldstein Friedan】

1921‐
アメリカのウーマン・リブ運動指導者。ユダヤ系宝石商の子として生まれ,大学で心理学,社会学を学びジャーナリストとなったが,結婚して引退した。1963年に著書の《The Feminine Mystique》(邦訳《新しい女性の創造》)で,女性も家庭の外にみずからの生きがいを見いだすべきだと説いて中産階級の女性の共感をよび,女性解放への関心を高めた。66年,全国女性会議National Organization for Women(略称NOW)を組織,70年まで会長を務め,以来,憲法の平等権修正Equal Rights Amendment(略称ERA)を主目標に男女平等のための運動を指導する。

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大辞林 第三版の解説

フリーダン【Betty Naomi Goldstein Friedan】

1921~2006) アメリカの女性解放運動家。「女らしさの神話」を著し、性差別への関心を高める。全米女性会議(略称 NOW )を組織し、運動を展開。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フリーダン
ふりーだん
Betty Friedan
(1921―2006)

アメリカのウーマン・リブの運動に火をつけた女性運動の指導者。ユダヤ系で、カリフォルニア大学の大学院で心理学を学び、ニューヨークで労働問題に関する記者となったが2人目の子供の出産で退職。第二次世界大戦後の、女性を家庭の主婦という型にはめようとする社会的圧力を分析して『女らしさの神話』The Feminine Mystique(1963。邦題『新しい女性の創造』)を書き、これがベストセラーとなって各地で女性解放運動が起こった。1966年に全米女性機構NOW(National Organization for Women)をつくり1970年まで会長、1970年の「平等を目ざす全米女性のストライキ」にはその指導者となった。1971年に全米女性政治会議を設立、1972年以後いくつかの大学の客員教授などを務め、1980年(昭和55)には来日し講演などを行った。また『セカンド・ステージ』The Second Stage(1981)を著し、真の男女平等を獲得するために男性とともに闘うことの重要性を主張、戦闘的な運動家たちを批判した。その後10年をかけて多角的に老いの研究を進め『老いの泉』The Fountain of Age(1993)を刊行し、老いの神話にとらわれて若さに執着することの誤り、老いと衰えは異なること、老年期の成長と発展に目を向けようと提言した。彼女の思い出をつづった『これまでの人生』Life So Far(2000)も出版された。[白井尭子]
『三浦冨美子訳『増補 新しい女性の創造』(1977/改訂版・2004・大和書房) ▽ベティ・フリーダン著、渥美育子訳『女の新世紀へ アメリカ女性運動の記録』上(1979・ジャパン・パブリッシャーズ) ▽国際女性学会編『家庭の構造』(1981・PHP研究所) ▽下村満子訳『セカンド・ステージ』(1984・集英社) ▽山本博子・寺沢恵美子訳『老いの泉』上下(1995・西村書店) ▽ブリジッド・オファレ編、女性労働問題研究会・労働と福祉部会訳『ビヨンド・ジェンダー――仕事と家族の新しい政治学』(2003・青木書店) ▽Life So Far(2000, Simon & Schuster, New York)』

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世界大百科事典内のフリーダンの言及

【女性運動】より

…第2次大戦後の安定期に家庭に帰った女性が,その生活に満足できなかったこと,また高等教育を受ける女性が増大したにもかかわらず,彼女たちには能力を生かす機会が与えられなかったことなどが,黒人運動や学生運動における性差別に触発されて,新しい女性運動を生みだしたのである。フリーダンの《女らしさの神秘The Feminine Mystique》(1963,邦題《新しい女性の創造》)は,この運動の拡大に影響力をもった。ウーマン・リブは,女性を拘束している家族,男女の性別役割分業,つくられた〈女らしさ〉,それらの上に立つ政治・経済・社会・文化の総体を批判し,現実を直視し連帯を強めるための女性の意識高揚consciousness raisingを主張した。…

※「フリーダン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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