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ヘカテ ヘカテHekatē

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヘカテ
Hekatē

ギリシア神話の女神。ティタンのクリオスの息子ペルセスが,コイオスの娘アステリアと結婚してもうけた娘だが,ゼウスは彼女に,ティタンたちがもっていた天と地と海に支配力を及ぼす大女神の権能を保持することを許したとされる。のちにはもっぱら冥界と夜の世界に属する亡霊や魔術の女神とみなされ,古代に妖怪が好んで出没する場所と信じられた道の辻に,3つの体または顔をもつ像が立てられ,3つの面相はそれぞれセレネペルセフォネアルテミスにほかならないともいわれた。

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百科事典マイペディアの解説

ヘカテ

ギリシア神話のティタン神の一人,大地母神。のち冥界と結びつき,夜,魔術,妖怪の支配者とされ,三つ辻には3面3体の像が立てられ,犬の肉などが供えられた。月神セレネアルテミスと同一視されることもある。

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世界大百科事典 第2版の解説

ヘカテ【Hekatē】

古代ギリシアの女神。その名は〈遠(とお)はたらきの女〉の意。彼女に言及している最古の文献,ヘシオドスの《神統記》によれば,彼女はいずれもティタン神のペルセスPersēsとアステリアAsteria(アポロンとアルテミスの母レトの姉妹)の娘で,ゼウスから大いなる栄誉を与えられて天と地と海における権能を有し,祈りを捧げる人間にあらゆる状況における幸運をさずけるという。しかし彼女はのちに地下の冥界と関係づけられて,夜,魔法,妖怪変化の支配者となり,松明を手にし,地獄の犬どもを従えて三つ辻に出没する恐ろしい女神と考えられた。

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大辞林 第三版の解説

ヘカテ【Hekatē】

ギリシャ神話の女神。呪術・妖怪変化・魔女の支配者とされ、地獄の犬の群れを従えて夜間出没して道行く人をこわがらせると信じられた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヘカテ
へかて
Hekate

ギリシア神話の女神。ヘシオドスの『神統記』によれば、彼女はアステリアとペルセスの娘で、すなわちティタン神族の孫の代に属す。しかし、ゼウスがティタン神族を破って神々の王になってからも、彼女だけは従来の特権を奪われることなく、神々の間で高い尊敬を受けた。そして彼女に帰依する人間に対し、富、雄弁、勝利、漁獲、畜産、育児などのあらゆる面で恩恵を授けるとされた。また、地下にさらわれた娘ペルセフォネを探すデメテルに協力したり、ときにデメテルの娘とされるなど、地下界との結び付きも強く、女神アルテミスと同一視されることも多い。このように、彼女は地下の富を地上にもたらす反面、霊界の女王として魔法使いたちの守護神となり、松明(たいまつ)を手に地獄の犬を引き連れて、夜の辻(つじ)などに恐ろしい姿を現すと信じられた。しばしば三面像が三叉路(さんさろ)に祀(まつ)られ、新月の日には金持ちが「ヘカテの夕餉(ゆうげ)」を供えたが、それは貧しい人々の食ともなった。[中務哲郎]

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世界大百科事典内のヘカテの言及

【イスタンブール】より

…漁と関税で経済的に豊かであった。前340‐前339年マケドニア王フィリッポス2世に包囲されたが,その際の守護女神ヘカテのシンボル,三日月と星は,市の貨幣に刻まれ,ギリシアを経てイスラムに伝わった。前3世紀ケルト人の侵入を被った後,前2世紀ローマ帝国に編入され,戦略上の重要地点として市は特権的地位を享受した。…

※「ヘカテ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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