日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ヘップバーン(Audrey Hepburn)
へっぷばーん
Audrey Hepburn
(1929―1993)
アメリカの映画女優。ベルギーのブリュッセルに生まれる。ロンドンのランベール・バレエ学校に学び、イギリス映画に出演した。コレットの舞台劇『ジジ』のブロードウェー公演で主役を演じ、それを見たウィリアム・ワイラー監督が『ローマの休日』(1953)の主役に抜擢(ばってき)、1作で世界的な人気女優になり、アカデミー主演女優賞に輝いた。「妖精(ようせい)のような」という表現がぴったりで、ヘア・スタイルから靴まで日本のファッションに計り知れない影響を及ぼした。代表作は『麗しのサブリナ』(1954)、『昼下りの情事』(1957)、『ティファニーで朝食を』(1961)、『マイ・フェア・レディ』(1964)。俳優メル・ファラーMel Ferrer(1917―2008)、イタリア人医師との2回の結婚歴がある。
[日野康一]
『ロビン・カーニー著、中俣真知子訳『ライフ・オブ・オードリー・ヘップバーン』(1994・キネマ旬報社)』▽『バリー・パリス著、永井淳訳『オードリー・ヘップバーン』上下(1998・集英社)』▽『古屋美登里著『女優オードリー・ヘップバーン』(2002・理論社)』▽『ベルトラン・メイエ・スタブレ著、藤野邦夫訳『オードリー・ヘップバーン 妖精の秘密』(2003・風媒社)』