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ボルボ Volvo Aktiebolaget

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ボルボ
Volvo Aktiebolaget

バス,トラック,建設関連機器を製造するスウェーデンの大手メーカー。1926年ベアリングメーカーのスベンスカ・クラーゲルファブリーケン SKFの子会社として設立され,1935年独立。当初は乗用車を中心にトラック,バスを生産,その後有力企業を買収して航空機・船舶・産業用エンジン,農業・建設機械,レジャー製品などの分野へも進出,傘下子会社とともにボルボグループを形成した。自動車メーカーとしての生産規模は大きくないが,エンジン,走行性に優れ,堅牢な車体は国際的に評価が高い。乗用車はスウェーデン国内シェア 30%,重量トラックは世界最大級の販売実績を誇った。建設機械,船舶用エンジンでも世界トップクラス。1999年乗用車部門のボルボ・カー Volvo Carsをアメリカ合衆国の自動車メーカーフォード・モーターに売却し,トラック部門に特化することを決めた。さらに同年 10月には三菱自動車工業との間で資本・業務提携を結んだ。2001年フランスのルノーのトラック部門を買収した。2007年日産ディーゼル工業(→UDトラックス)を完全子会社化。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ボルボ
ぼるぼ
AB Volvo

スウェーデンの自動車・建築機械等のメーカー。乗用車部門を担っていたボルボ・カーズVolvo Cars社が1999年にアメリカのフォード社に吸収合併されたため、以後、トラック、バス、建設用機器が製造の中心となった。ボルボ社は、1926年、ガブリエルソンAssar Thorvald Nathanael Gabrielsson(1891―1962)とラルソンErik Gustaf Larson(1887―1968)が、スウェーデンのボールベアリング会社SKFの資金援助によって設立。1927年にボルボ車を297台生産し、翌年フィンランドへの輸出も開始した。1930年代に入り急成長を遂げ、第二次世界大戦中は、垂直統合を推し進めて部品の内製化に努めた。戦後、1949年には10万台の生産体制が生まれ、ボルボPV444は国民車となって、20年間で44万台が生産された。1964年には600万平方メートルの敷地にトースランダ工場を建設し、1966年から144Sの生産を開始した。また、海外にも積極的に進出し、1956年にはヨーロッパの自動車メーカーとしては初めてアメリカに組立て工場を建設した。1981年にはアメリカの大手トラックメーカー、ホワイト・モーター社の主要工場を買収。さらに同年、スウェーデンのエンジニアリング・林業・金融などを含むコングロマリット、ベイヤインベストBeijerinvest ABの全株を取得して、事業の多角化に乗り出した。
 1980年代に経営悪化に陥ったが、20億ドル以上を投資して工場の近代化に取り組んだ。1990年代初めにも赤字に苦しんだが、不採算部門の売却で黒字に転じた。1998年にはカナダ工場を閉鎖する一方、1999年にスウェーデンの競合会社スカニアScania ABの株式13%を取得した(2000年に46%まで増加)。さらに、トラック分野に生産の中心を移すために、1999年3月、当時生産台数世界第16位だった乗用車部門をフォードに500億スウェーデン・クローナ(約64億5000万ドル)で売却した。なお、売却前の1998年末の乗用車売上台数は39万9700台であった。
 乗用車部門を売却後、トラック、バス、建設用機器、船舶・工業用エンジン、航空機用部品の五つの柱を中心に事業を展開してきた。2001年には、ルノーから大型トラック生産・販売の子会社を買収したが、その際、ルノーからの資本を受け入れたため、ルノーがボルボの筆頭株主となった。2006年には、日産自動車が保有していた日産ディーゼル工業(現、UDトラックス)の株式の約19%を取得して、生産販売の提携関係を強化し、さらに2007年には同社の株のTOB(株式公開買付)を行って完全子会社とした。
 2008年の売上高は3036億6700スウェーデン・クローナ、利益は100億1600万スウェーデン・クローナ。その売上げの内訳は、トラック67%、バス6%、建設用機器18%、船舶用エンジン4%、航空機用エンジン2%、金融3%である。また地域別売上げは、ヨーロッパ52%、北米16%、南米7%、アジア18%、その他7%となっている。従業員数は10万人。[湯沢 威・上川孝夫]

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