精選版 日本国語大辞典 「マンダリン」の意味・読み・例文・類語
マンダリン
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多様に分化したかんきつ類Citrusのなかで,果実の皮が薄くてむきやすいものの総称。マンダリンオレンジmandarin orangeの略で,狭義のミカンとほぼ同義語。名称は中国清朝の官吏(マンダリン)の服と果実の色が同じであることに由来する。マンダリンに含められるミカンは多くの種に区別されているが,基本的にはインド北東部で生じ,アジア温暖域で古くから栽培分化したミカン(C.reticulata Blancoやそれと類似したもの)の一群である。19世紀以降世界の各地に伝播(でんぱ)し,オレンジと並ぶ重要な品種群に分化発達した。中国や東南アジアからヨーロッパに伝播したマンダリン類のうち,果実が黄橙色系のものをマンダリン,モロッコのタンジールからアメリカに伝播した赤橙色系のものをタンゼリンtangerineと区別することもある。ポンカンやウンシュウミカンもマンダリンの一種である。生食および果汁用にされる。一部の品種は酢みかんの代用とされ,またミカンの台木にも利用される。
執筆者:山田 彬雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
柑橘(かんきつ)属のうち、ミカン区小ミカン亜区のマンダリン系の総称。狭義では温州(うんしゅう)ミカン型の欧米系柑橘をいう。
[編集部]
…
[士大夫(読書人)と科挙]
官僚はその実体において士大夫であり,士大夫とは読書人,つまり儒教経典の教養の保持者としての知識人である。ふつう士大夫とは読書人・官僚・地主の三位一体といういい方があり,それぞれliterati,mandarin,gentryの語が当てられることがある。事実,官僚はほとんど例外なく地主(相当な規模な地主)であったが,それはしかし必須の条件ではない。…
… このような分類についての異なった意見は,ミカン類が栄養系として多様に分化していることも原因となって生じた。英語でもタンゼリンtangerine,マンダリンmandarinはともに寛皮性かんきつ類を表す。そして前者を果皮が紅橙色系のもの,後者を黄橙色系のものとして区別することがある。…
…さらにミカン区を36種に分類し,この中にクネンボ(イラスト),ウンシュウミカン,ヤツシロ,ケラジ,ポンカン(イラスト),オオベニミカン(ダンシータンゼリン),クレメンティン,タチバナ(イラスト),キシュウミカン(イラスト),シイクワシャー,コウジなどを含めた。一方,アメリカのスウィングルW.T.Swingleは,田中のユズ区の一部,トウキンカン区およびミカン区に属する植物を,マンダリンC.reticulata Blanco,タチバナC.tachibana Tanaka,インド野生ミカンC.indica Tanakaの3種とした。ウンシュウミカンはC.reticulataの一系統(栄養系),他のものも変種あるいは雑種由来のものとした。…
※「マンダリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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