ミソハギ(禊萩)(読み)ミソハギ(英語表記)Lythrum anceps; loosestrife

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミソハギ(禊萩)」の意味・わかりやすい解説

ミソハギ(禊萩)
ミソハギ
Lythrum anceps; loosestrife

ミソハギ科の多年草。日本および朝鮮半島の暖温帯に分布し,野原山麓湿地に生える。茎は地下茎から直立して高さ 1mに達し,葉とともに毛はない。葉は披針形ないし広披針形でほとんど柄がなく,対生する。夏から初秋にかけて,葉腋に少数の紅紫色の小花をつける。萼筒には縦に 12本の稜があり上部で6片に裂ける。花弁は6枚あり,おしべは 12本で長短がある。包葉は長楕円形で縁にだけ毛状の突起がある。果実は 蒴果で宿存性の萼に包まれる。近縁種のエゾミソハギ L. salicariaは本種に比して全体に短毛をもち,茶の代用にされ,観賞用の栽培品種もつくられている。旧大陸の温帯から暖帯に広く分布し,日本でも北海道と本州中部以北にみられ,北アメリカにも帰化している。

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