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ミツオシエ ミツオシエIndicatoridae; honeyguides

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ミツオシエ
Indicatoridae; honeyguides

キツツキ目ミツオシエ科の鳥の総称。全長 12~20cm。17種からなり,15種はアフリカに,2種はアジアに分布する。羽色は褐色,オリーブ色,黄色などで,一部に赤色部分のある種もいる。は基部が硬くてがっちりしており,趾(あしゆび)は前後に 2本ずつ向いた対趾足をなし,強い爪をもつ。多くは森林に生息する。なお,5種についてはゴシキドリキツツキなどの鳥の樹洞,あるいは土手の穴の巣に托卵することが知られている。一部の種のは,嘴の先が鋭く変形していて,これで托卵相手の鳥の雛をかみ殺して外へほうり出し,巣を独占して仮親に育てられるというカッコウに似た特異な習性をもつ。おもに昆虫食だが,ノドグロミツオシエ Indicator indicator はハチの巣材である蜜ろうを好んで食べ,人間を鳴き声などの行動でハチの巣に導き,蜂蜜をとらせたあとに幼虫などとともに食べる性質がある。実際,アフリカの先住民はこうしてハチの巣をとっているといわれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ミツオシエ
みつおしえ / 蜜教
honeyguide

鳥綱キツツキ目ミツオシエ科に属する鳥の総称。この科Indicatoridaeの仲間は、アフリカに13種、南アジアに2種、計15種がある。全長10~20センチメートルのじみな羽色をした普通の小鳥(足はキツツキと同じ対趾(たいし)足)であるが、次の三つの特異な点で知られる。ただしそれが確実に知られているのはアフリカ産の2、3種にすぎず、主として研究されてきたのはノドグロミツオシエIndicator indicatorについてである。一つ目は、ハチの巣の蜜蝋(みつろう)やカイガラムシの蝋を好んで食べることで、このような蝋は普通の鳥には消化できないが、ミツオシエは腸内の共生細菌の助けによって消化吸収するものと思われる。またこの鳥は、ハチの幼虫をも主食としている。二つ目はラーテル(ミツアナグマ)や現地人に向かって、鳴いたり特別な動作をして注意をひきつけ、野生ミツバチの巣に案内することで(ミツオシエの名はそれに由来する)、ミツアナグマや人がハチの巣を壊して蜂蜜(はちみつ)をとるのを待って、幼虫や巣の蜜蝋を食べる。三つ目はその繁殖習性で、カッコウのような托卵(たくらん)性をもち、おもに樹洞営巣性のキツツキやゴシキドリの巣に托卵するが、孵化(ふか)した雛(ひな)は鋭く曲がった嘴(くちばし)をもち、それで仮親の卵や雛を殺すといわれている。また、少なくとも一種では、数羽の雄が一つのさえずり場所を共有して、そこを訪れる雌と乱婚的に交尾すると報告されている。さらに別の種では、雄はミツバチの巣を中心とした縄張り(テリトリー)をもつといわれる。[浦本昌紀]

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