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ミドルマーチ Middlemarch, a Study of Provincial Life

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ミドルマーチ
Middlemarch, a Study of Provincial Life

イギリスの女流作家 G.エリオットの小説。 1872年刊。コベントリーをモデルにした地方都市ミドルマーチを舞台に,人間のいだく観念的理想が,現実に直面して,錯誤屈折,成就あるいは挫折するさまを描く。作者の最高作とされるばかりか,完璧なプロット,精妙な心理描写によって,イギリス小説最高の達成の一つとされる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ミドルマーチ【Middlemarch】

イギリスの作家ジョージ・エリオットの小説。1871‐72年刊。〈地方生活の研究〉という副題の大作で,イギリス中部の架空の田舎町ミドルマーチを舞台に,そこに生活する社会各層多数の人々の人生を複雑な網の目のようにからみ合わせた構成を持つ。社会描写の精密さ,人物の心理や感情を同情をこめて,しかも客観性を失わずに解剖する洞察の深さなど,作者の代表作であると同時に19世紀リアリズムの最高峰の一つである。【海老根 宏】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ミドルマーチ
みどるまーち
Middlemarch

イギリスの女流小説家ジョージ・エリオットの代表作。1871~1872年作。「地方生活の研究」という副題の示すとおり、地方都市ミドルマーチの全体像を、第1回選挙法改正(1832)の前夜という時点において、蜘蛛(くも)の巣のように錯綜(さくそう)する人間関係の織り糸をたどることによってとらえようとした作品。ドロシア・ブルックの物語、医者リドゲイトの物語、ガース一家とフレッド・ビンシイの物語、銀行家バルストロウドの物語の四つよりなるが、それぞれを有機的に関連させて、一つの共同体の実体を深い洞察力と円熟した手法で浮き彫りにしていく作者の手腕は、みごとのひとことに尽きよう。バージニア・ウルフは、イギリス小説の古典ともいうべきこの作品に、「大人のために書かれた数少ないイギリス小説の一つ」と賛辞を呈した。[川本静子]
『工藤好美・淀川郁子訳『ミドルマーチ』全2巻(1975・講談社)』

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世界大百科事典内のミドルマーチの言及

【エリオット】より

… 次作《急進主義者フェリックス・ホルト》(1866)のあたりからエリオットの後期の作風が明瞭となる。少女時代の回想の色を帯びた田園生活の描写にかわって,より客観的で包括的な地方社会の分析がはじまり,続いて書かれた代表作《ミドルマーチ》(1871‐72)では,四つのプロットが絡みあいながら進行し,広い社会分析と個人心理の鋭い追求の総合が見られる。最後の作品《ダニエル・デロンダ》(1876)は同時代の社交界とユダヤ人の祖国建設運動を対比的に描く野心的作品であるが,できばえはやや不均衡である。…

※「ミドルマーチ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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