ミュルーズ(英語表記)Mulhouse

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ミュルーズ
Mulhouse

ドイツ語ではミュールハウゼン Mülhausen。フランス東部,アルザス地方南部,オーラン県の商工業都市。ドイツ,スイスの国境に近く,ライン川ローヌ川を結ぶローヌ=ライン運河が通る。古くから製糸綿織物化学工業が盛んで,ヨーロッパにおいて最初に製糸工業が興った地でもある。北郊にカリウム鉱山を控え,現在では伝統的綿工業のほか,化学,機械,電機などの工業が発達。9世紀にすでに歴史上に現れ,1308年に帝国都市となった。 16世紀には防衛のためスイス諸州と同盟したが,1798年フランスに自主併合。 1871年ドイツ領となり,1919年にフランス領に復帰した。中心市街にはルネサンス様式の市庁舎 (16世紀) ,聖ジャン聖堂 (13世紀) ,聖エティエンヌ聖堂 (19世紀) などの古い建築物がある。人口 11万1860(2008)。

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百科事典マイペディアの解説

ミュルーズ

フランス東部,アルザス地方,オラン県の都市。ドイツ国境に近い。ドイツ名ミュールハウゼン。18世紀以来繊維工業で知られ,機械・化学・電機工業なども行われる。付近にフランス最大のカリウム鉱山がある。スイス,ドイツの高速道路網と連絡し,鉄道の要衝。8世紀に創建,1273年自由市,1798年フランス領,1871年―1918年ドイツ領。10万8358人,都市圏人口22万人以上(1990)。

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世界大百科事典 第2版の解説

ミュルーズ【Mulhouse】

フランス東部,アルザス地方南部オー・ラン県の重要な工業都市。人口11万(1990)。イル川とローヌ・ライン運河沿いにあり,スイス,ドイツの高速道路網と連絡し,鉄道の要衝である。18世紀ヨーロッパで最初に紡績業が行われた所であるが,現在,繊維工業は衰微し,機械,自動車,カリ塩(市北西郊)を中心とした化学工業が発展している。第3次産業(とくに商業)も盛んで,大学も創設され,ルネサンス期の市役所(現,歴史博物館),美術館,フランス鉄道博物館がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ミュルーズ
みゅるーず
Mulhouse

フランス東部、オー・ラン県の副県都。ドイツ語名ミュールハウゼンMlhausen。ストラスブールの南110キロメートル、スイスのバーゼル北西33キロメートル、イル川およびローヌ・ライン運河沿いに位置する。人口11万0359、都市圏人口23万4445(1999)。アルザス南部の重要な工業都市で、繊維工業は衰微したが、機械、自動車などの工業が盛ん。北西郊にカリ塩を産する。バーゼル、フライブルクと共有の国際空港(ユーロ・エアポート)をサン・ルイにもち、スイス、ドイツの高速道路網と連絡し、鉄道の要衝でもある。またローヌ・ライン運河により、両河川間の連絡が整備されたことが市の発展に有利に働いた。商業をはじめとする第三次産業も盛んで、これには大学の新設(1975)が寄与している。16世紀、ルネサンス様式の市役所(現、歴史博物館)が残り、美術館、シテ・デュ・トランCit du Train(旧、フランス鉄道博物館)、動物園、植物園がある。14世紀に自由都市となり、1515~1798年スイス連邦の一員となったが、その後フランス領に編入。19世紀には綿工業が発展した。19世紀中ごろから計画的に建設された労働者街もある。1871~1918年の間は他のアルザス各地と同様、ドイツに併合されていた。[大嶽幸彦]

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