メディカルエレクトロニクス

百科事典マイペディア の解説

メディカルエレクトロニクス

医用エレクトロニクスとも。略称ME。エレクトロニクス(電子工学)の知識を医学の分野に応用する学問で,生体の情報機構の解明といった基礎的問題から,各種の医療電子機器による病気の診療に至る種々の問題を対象とする。 診断用機器には生体内の電気的変化を増幅・記録する心電計脳波計,筋電計,血流計など,生体に電磁波や光や音を与えてその反射透過の程度を電気的にとらえる各種の断層撮影装置,超音波診断装置,光電脈波計などがあるほか,小型の発信カプセルを飲み込ませて胃腸管内の温度,酸度などを体外から探知するもの,生体の熱分布を検査するサーモグラフィー放射性同位元素を与えその体内分布状態をみるシンチグラムなどがある。また患者の訴えや検査結果をデータとしてコンピューターで病気の診断をする自動診断装置や,患者の血圧,呼吸,体温,脈拍数などを自動的に記録するいわゆるオートナースなどの発展も期待される。さらに治療用機器としては,超短波,極超短波などによる高周波療法の装置のほか,心臓の律動を調節するペースメーカー人工心臓人工心肺などエレクトロニクスの知識がいたるところに応用されている。
→関連項目脳磁図

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

メディカルエレクトロニクス
medical electronics

電子装置を医学に応用する分野の総称。診断用では,心電計,脳波計のほか,X線撮影,超音波診断や,これらのデータをコンピュータ処理して立体画像を得るコンピュータトモグラフィー (CT) などの技術がある。治療分野では,切開と同時に止血が可能なレーザーメス,超音波による胆石の破砕のように,従来の医学では不可能であった治療を可能にしている。また,簡単なセンサを家庭に置き,通信回線で病院のホストコンピュータと結ぶことにより,在宅医療の道も開けつつある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む