モヌメンタ・ゲルマニアエ・ヒストリカ(読み)もぬめんたげるまにあえひすとりか(英語表記)Monumenta Germaniae Historica ラテン語

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

モヌメンタ・ゲルマニアエ・ヒストリカ
もぬめんたげるまにあえひすとりか
Monumenta Germaniae Historica ラテン語

ドイツ中世に関する史料集成。プロイセン改革の指導的政治家シュタインが、政界引退後、ドイツ古史学協会を組織し、歴史家G・ペルツを事実上の編纂(へんさん)主任として1825年に史料編纂事業を開始したのが始まりである。ドイツ帝国の成立(1871)後、編纂は国家的事業とされ、G・ワイツを総裁として、組織が整えられた。第二次世界大戦後、H・ベートゲンの指導の下に、ドイツ古史学協会が再建され、その事業として史料編纂が続行されることとなった。「史書部」「法律部」「文書部」「書簡部」「古事部」の五部門に分かれ、専門学者による厳密な校訂のもと史料が刊行されるので定評がある。

[平城照介]

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百科事典マイペディア の解説

モヌメンタ・ゲルマニアエ・ヒストリカ

ドイツ中世史の網羅的大史料集。1819年K.シュタイン発議でドイツ古史学協会が設立され,1824年ペルツGeorg Heinrich Pertz〔1795-1876〕を主幹として編集事業開始。史家部,法律部,文書部,書簡部,古事部の5部門に分かれ,1826年史家部第1巻刊行。以後引き続いて現在に至るが未完
→関連項目モムゼン

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

モヌメンタ・ゲルマニアエ・ヒストリカ
Monumenta Germaniae Historica

中世ドイツ史料集。史家部,法律部,文書部,書簡部,古事部の5大部門に分類され,史家部は年代記,史記,法律部は部族法典,国法,文書部は皇帝文書,諸侯文書,書簡部は皇帝,教皇の書簡,古事部は詩篇などを含む。 1819年 H.シュタインが設立したドイツ古史協会によって集成事業が計画され,G.ペルツが主幹となり,26年第1巻が発行された。以後 G.ワイツその他多くの著名史家の協力を得て,第2次世界大戦を経た今日まで刊行が継続されている。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 の解説

『モヌメンタ・ゲルマニアエ・ヒストリカ』
Monumenta Germaniae Historica

ドイツ中世に関する網羅的な史料集成。MGあるいはMGHと略し,史家部(略号SS),法律部(LL),文書部(DD),書簡部(EPP),古事部(AA)の5部門からなる。その刊行は1826年に第1巻が出てから今日に及び,将来も継続される。シュタイン(カール)の発議と財政援助によりドイツ古史学協会が進めたこの編纂,刊行は,75年以降「モヌメンタ中央委員会」が国家的事業として行っている。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

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