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ユウレイグモ Pholcus crypticolens

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ユウレイグモ
Pholcus crypticolens

クモ綱クモ目ユウレイグモ科。体長3~5mm。体は淡灰褐色で,歩脚に輪紋がある。著しく細長い歩脚をもち,草の間の薄暗いところに不規則な網を張ることからその名がある。糸でかがった卵塊を口器につけて保護する。日本全土のほか台湾,中国まで分布する。近縁のイエユウレイグモ P. phalangioidesは体長7~8mm,歩脚に輪紋がなく,屋内性で世界に広く分布する。 (→クモ類 )

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世界大百科事典 第2版の解説

ユウレイグモ【daddy‐long‐legs spider】

ユウレイグモ科のクモ。樹木の根が露出しているような崖地,石垣,草間の暗所,洞穴の入口付近などに不規則網を張る脚の長い(脚1本が体の8倍)白色のクモ。クモは網の上部に静止しており,刺激を与えると体を激しく動かす。ふわりふわりと歩くさまからこの名がある。日本全土,台湾,朝鮮半島,中国に分布。体長4~6mm。頭胸部は白色または黄白色で中央には2本の縦条と周辺に広がる複雑な褐色の斑紋がある。腹部は灰白色または黄白色で頭胸部より色彩が濃い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ユウレイグモ
ゆうれいぐも / 幽霊蜘蛛

節足動物門クモ形綱真正クモ目ユウレイグモ科の総称、またはそのなかの一種。この科のクモは一般に体が小さく、脚(あし)が細くて長く、弱々しい。体色はたいていは半透明の灰色。屋内にすむものが多く、天井裏や薄暗い部屋の隅などに不規則な棚状の網を張る。形や色から、またすむ場所からユウレイグモと名づけられた。
 イエユウレイグモPholcus phalangioidesは世界中の家屋にすむ。体長7、8ミリ。大きい棚状の網を張り、また網を張りっぱなしにするので美観を損ない、不潔感を与えるので嫌われるが、屋内害虫を捕食してくれている。映画などの古い廃屋に出てくる網はたいていこのクモの網である。身の危険を感じると体をぐるぐる回して威嚇する。同じく屋内性のもので縁の下や引出しの奥などに小形のシモンユウレイグモSpermophora senoculataがいる(世界共通種)。1982年(昭和57)の末に、インド、中国、東南アジア、日本では琉球(りゅうきゅう)諸島に分布するオダカユウレイグモCrossopriza lyoniが愛知県の人家に定着していることがわかったが、これは人為分布の結果と思われる。この種の腹部の側面は三角形である。野外にはユウレイグモPholcus crypticolens、洞窟(どうくつ)にはアケボノユウレイグモSpermophora akebonaがいる。南西諸島にはユウレイグモモドキSmeringopus pallidusやネッタイユウレイグモPhysocyclus grobosusがいる。[八木沼健夫]

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世界大百科事典内のユウレイグモの言及

【クモ(蜘蛛)】より

…眼は6個のものが多く,卵数も少ない。日本にはエンマグモ科,イノシシグモ科,タマゴグモ科,ヤギヌマグモ科,マシラグモ科,エンコウグモ科,ヤマシログモ科,ユウレイグモ科など10科がいる。完性域類Entelegynaeは雌雄の生殖器の構造が複雑で,眼はほとんど8個,卵はじょうぶな卵囊で包まれる。…

※「ユウレイグモ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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