ヨシュア(英語表記)Joshua

翻訳|Joshua

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヨシュア
Joshua

旧約聖書中の人物。ローマ・カトリック教会およびギリシア正教会ではヨズエと呼ばれる。エフライムの部族出身。ヌンの子で若くしてモーセの従者となり (出エジプト記 24・13,民数記 11・28) ,カナン侵入の際にはスパイとして偵察を行なった (民数記 13・1~8) 。彼の名はもとホセアであり,エホシュアの短縮形ヨシュアはモーセの命名。モーセ在世中に後継者に選ばれ (同 27・18~23) ,その死後はイスラエルの指導者となって,カナンを占領し 12部族に分配した。彼自身はエフライムの地を得,110歳で死にエフライムの山地テムナテ・セラに葬られた (ヨシュア記 24・29) 。

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世界大百科事典 第2版の解説

ヨシュア【Joshua】

古代イスラエルの指導者で,モーセの後継者。荒野放浪時代にはモーセの指導を助け,モーセが約束の地を見渡す東ヨルダンの地で死んだ後は,土地取得を目ざすイスラエル12部族全体の指導者として立ち,西ヨルダンの中部,南部,北部のカナン都市を短期間に攻略,土地を諸部族に分配したという(《ヨシュア記》1~12)。しかし学問的には,ヨシュアは元来定着後に成立したエフライム部族の指導者であったと推定される。【並木 浩一】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヨシュア
よしゅあ
yehaeヘブライ語
Joshua英語

モーセの後継者として、古代イスラエルの民のカナーン入植を指揮した人物。『旧約聖書』によれば、彼はすでにモーセの従者として活躍し(「出エジプト記」17章8~13節)、モーセによりカナーン偵察隊の一員に選ばれたこともある(「民数記」13~14章)。「ヨシュア記」1~12章は、ヨシュアの率いるイスラエル軍のカナーン各地における華々しい戦いぶりを伝えるが、実際にはカナーン入植は平和裏に進行したようである。しかし同24章におけるヨシュアの演説は、彼らの信仰の特質を示す記事として重要である。[定形日佐雄]

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世界大百科事典内のヨシュアの言及

【ゼカリヤ書】より

…第1部は1~8章であり,《ハガイ書》に続き,預言者ハガイの後継者である預言者ゼカリヤの活動についての記事と,彼が見た幻を書き記している。ゼカリヤも,総督ゼルバベルと大祭司ヨシュアを励まして,エルサレム第二神殿の建設を助けた。ゼルバベルを王として戴冠させる企図が失敗したことは,6章11節にゼルバベルの名が削られて,大祭司ヨシュアの名が記されていることから推察される。…

【ハガイ書】より

…ハガイはバビロン捕囚後の預言者で,ペルシアのダレイオス1世の治世(前522‐前486)第2年に,ユダの帰還民に呼びかけ,エルサレム第2神殿再建の事業を始めた。彼は指導者としてダビデ王家につながる総督ゼルバベルZerubbabelと,大祭司ヨシュアを立て,ゼルバベルに油を注いでメシア的王とした。神殿の再建は前516年に完成したが,メシア運動は失敗した。…

※「ヨシュア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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