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ヨーンゾン ヨーンゾンJohnson, Uwe

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヨーンゾン
Johnson, Uwe

[生]1934.7.20. ポメルン,カミン
[没]1984.2.23/24. イギリス,シェーアニス
西ドイツの小説家。東ドイツのロストク,ライプチヒの各大学でドイツ文学を学び,1959年に西ベルリンへ移住。同年,北大西洋条約機構勤務の恋人をもつ東ドイツの鉄道員の謎の死を題材とした小説『ヤーコプについての推測』 Mutmaßungen über Jakobを発表。続く小説『アーヒムについての第三の書』 Das dritte Buch über Achim (1961) ,『二つの見解』 Zwei Ansichten (65) においても,時間と視点を移動してディテール積重ねる実験的手法を駆使して,分裂国家における奇怪な現実,不条理を執拗に追求した。大作『記念日』 Jahrestage (4巻,70~83) では,ヤーコプの恋人を主人公に据え,作風においても新たな展開をみせている。現代ドイツ文学における最も才能豊かな作家の一人。 84年2月 23日夜もしくは 24日,自宅で心不全により死亡したとされる。3月 12日,遺体が発見された。

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百科事典マイペディアの解説

ヨーンゾン

ドイツの作家。1959年東独から西独に移り長編《ヤーコプについての推測》を発表。これは東西分裂の現実と取り組んだ最初の作品で,前衛的手法でも注目された。その後《三冊目のアヒム伝》《二つの見解》でも同一のテーマを追求。
→関連項目47年グループ

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世界大百科事典 第2版の解説

ヨーンゾン【Uwe Johnson】

1934‐84
ドイツの作家。ポンメルン地方(現,ポーランドポモジェ地方)に生まれ,東ドイツの大学に学んだが,自己の創作を自由に発表する認可が得られず,長編《ヤーコプについての推測》を西ドイツで出版(1959),同時にみずから西ベルリンに移住した。東西二分の政治状況が個々の市民に加える圧力の実相を言語化しようと試みた野心作である。東ドイツの現実を素材にした《三冊目のアヒム伝》(1961),ニューヨークを舞台に現代アメリカの政治と1930年代ドイツ史とを重ね,現代の政治と一市民の生き方とのかかわりを追求する大作《記念の日々》(1970‐,未完)などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヨーンゾン
よーんぞん
Uwe Johnson
(1934―1984)

ドイツの作家。ポンメルン州のカミン(現ポーランド領)生まれ。1952年より4年間、ハンスマイヤー、エルンスト・ブロッホについてロストック大学、ライプツィヒ大学でドイツ文学を学ぶ。旧東ドイツでの出版を禁止され、『ヤーコプについての推測』(1959)を旧西ドイツで出版させる。同年「創作の都合」で旧西ベルリンに「移住」する。60年のフォンターネ賞受賞以来、71年のビュヒナー賞など数多くの賞を受ける。79年フランクフルト大学文芸論講師となる。『ヤーコプについての推測』のほか『アヒムに関する第三の書』(1961)、『二つの見解』(1965)、『記念の日々』3巻(1970、71、73、第4巻未完)を含めた4編の小説中最高のできといわれている『ヤーコプについての推測』は、主人公の謎(なぞ)の死をめぐる登場人物を通して、両体制にとらわれることなく、始まりだした冷戦に対してメスを振るっている。イギリスで死去。[久山秀貞]

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