登山やハイキングなどのとき,荷物を入れて背負う布製の袋。ルックザックともいい,リュック,ザックと略称される。日本では古くから荷物を運ぶのに振分け,背負子(しよいこ),背負籠(せおいかご)などの形があり,中国やネパールなどアジア各地でも背負籠が多いが,19世紀ころ登山が盛んになったヨーロッパでは,布製の袋に背負皮をつけたルックザックが利用されるようになった。明治初期には日本にも紹介されたが,登山に使用したのは1910年加賀正太郎がヨーロッパから持ち帰って以来で,このときは三つポケット型であった。その後,29年松方三郎がキスリング型(スイスの製作者キスリング創案の,横に二つポケットのついた型)を持参して以来,これが登山用のリュックサックの主流となった。第2次大戦後ヨーロッパ製の各種の製品が輸入され,材質も帆布が中心であったがナイロン,ビニロンなど軽量のものとなり,形や大きさも利用目的に応じて多様化した。おもなものに,長期間縦走する際のキスリング型,ロッククライミング等の登攀用にはやや縦長の形のアタックザック型,簡単な日帰り登山等にはサブザックやナップザック,デイパック,フレームザック(金属フレームを使用したもの)などの形がある。利用する際には,重心がなるべく肩の位置にくるよう荷物の詰め方をくふうして背負いやすくすること,小さな袋に分けて整理することなどに留意する。
執筆者:徳久 球雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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