日本大百科全書(ニッポニカ) 「リンデ」の意味・わかりやすい解説
リンデ(Carl Paul Gottfried Ritter von Linde)
りんで
Carl Paul Gottfried Ritter von Linde
(1842―1934)
ドイツの化学者、技術者。ベルンドルフに生まれる。アンモニア冷凍機、空気の液化で知られる。ミュンヘン工科大学助教授、教授(1868~1879)を経て、リンデ製氷機会社を設立して社長に就任(1879~1890)。数年の研究を経て、1876年液体アンモニアを用いた実用的冷凍機の製作に初めて成功した。ついで、その冷凍機(または製氷機)を製造する目的で企業経営に足を踏み入れた。1895年にはジュール‐トムソン効果を応用して、圧縮・冷却を繰り返す工程によって、空気の液化に成功した。さらに液体空気からの液体窒素と液体酸素の工業的分離に成功した(1902)。
[川又淳司 2018年12月13日]