ルバシカ(その他表記)rubashka

デジタル大辞泉 「ルバシカ」の意味・読み・例文・類語

ルバシカ(〈ロシア〉rubashka)

ロシア男子民族衣装。ゆったりしたブラウス風の上衣で、腰をひもで締めて着る。立ち襟で左寄りに前あきがあり、襟や袖口などをロシア風の刺繍ししゅうで飾る。ルパシカ。

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精選版 日本国語大辞典 「ルバシカ」の意味・読み・例文・類語

ルバシカ

  1. 〘 名詞 〙 ( [ロシア語] rubaška ) ロシアの民族衣装で、男子が着用するブラウス風の上着。身ごろは全体にゆったりとしている。詰襟、左脇寄りの前あきで、襟や袖口などに刺繍がある。着用する時はすそをズボンの上に出し、ひもで胴を締める。
    1. [初出の実例]「汚れたルバシカを着たりした連中が」(出典:嘲る(1926)〈平林たい子〉一〇)

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改訂新版 世界大百科事典 「ルバシカ」の意味・わかりやすい解説

ルバシカ
rubashka

ロシアの伝統的なスモック風上衣。日本では俗にルパシカともいう。もとはルバーハrubakhâと呼ばれた手織り麻の簡単な丸首シャツであった。19世紀末から20世紀初頭にかけて,立衿や袖口のカフスがつき,可愛いブラウスというような愛称をこめてルバシカと一般に呼ばれるようになった。男女ともに用いられ,上半身をゆったりとおおい,前のあきが胸の左側または右側に片寄ってつけられる。衿,袖口,前立て,裾にロシア風の刺繡(ししゆう)が施されている。着るときは裾をズボンの外に出し,ベルトを締める。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルバシカ」の意味・わかりやすい解説

ルバシカ
るばしか
рубашка/rubashka ロシア語

ロシア人の着用するゆったりとしたブラウス風の民族衣装。フル・スリーブがついた直線裁ちの胴衣で、ウエストを太いベルトや腰紐(こしひも)で締めて、裾(すそ)をズボンの上に出して着る。普通、襟は立襟。途中まであく前あきは左側につくことが多い。襟、前立て、袖口(そでぐち)などにはロシア風の帯状の刺しゅうが入っている。布地には麻、木綿ウールなどが用いられる。

深井晃子

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百科事典マイペディア 「ルバシカ」の意味・わかりやすい解説

ルバシカ

ロシア語のルバシカは広くシャツ類をさすが,日本ではロシア人の着るブラウス風の上着をいう。ゆったりした直線裁ちで,立衿(たちえり)がつき,前左寄りの衿ぐりからあきがある。麻,木綿などで作られ,衿,前立て,袖(そで)口,裾(すそ)などに刺繍(ししゅう)が施されることが多い。ズボンの上に着用し,腰ひもでしめる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルバシカ」の意味・わかりやすい解説

ルバシカ
rubashka

ルパシカ,ルバシュカともいう。ロシアの民族服の一つ。詰め襟,長袖,左前開きで腰丈の男性用上衣。襟や袖口や縁辺には刺繍が施されており,腰帯を締めて着用する。本来,厚地の白麻製で,ウエストを絞らずゆるやかでしかも暖かいのが特色であるが,近年はさまざまな生地が使われる。

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