レクチン(英語表記)lectin

翻訳|lectin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

細胞膜表面の糖鎖結合し,細胞凝集細胞分裂などの反応を引き起こす物質総称。もともと,植物から数多く離されたが,特にナタマメコンカナバリンAは有名。レクチンの種類により認識する膜表面鎖も異なり,かなり特異的な細胞反応を引き起こす。コンカナバリンAはT細胞分裂誘発する。植物以外にも,昆虫カニなどに類似活性を持つ物質が発見され,生体防御や組織の発生,分化にかかわっているとみられる。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典の解説

と結合するたんぱく質の総称。動植物の細胞膜表面にある糖たんぱく質糖脂質と結合し、細胞を活性化させる。豆類じゃがいもなどの一部の野菜、植物の種子動物組織液などに多く含まれる。免疫機能を活性化させウイルス細菌増殖を防ぎ、風邪などを予防するほか、赤血球の凝集、炎症抑制、肌荒れ改善などに効果があるとされる。

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世界大百科事典 第2版の解説

赤血球をはじめとする特定の細胞を凝集させる能力をもつ一群のタンパク質。植物界に広く分布し,とくに種子に多く含まれていて,種子タンパク質の2~10%を占める。一般に細胞の原形質膜には糖タンパク質や糖脂質が含まれているが,これらの糖鎖は膜外に露出している。レクチンはこれらの内の特定の糖鎖に特異的に結合する。例えばコンカナバリンAは糖鎖末端のα‐マンノース残基に結合し,麦芽アグルチニンはN‐アセチルグルコサミン残基に結合する。

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大辞林 第三版の解説

細胞膜を構成する糖タンパク質や糖脂質の糖の部分に結合することによって、細胞凝集・細胞分裂の誘発などを起こす物質の総称。タンパク質から成り、植物種子・細菌・動物の体液や組織中に見られる。細胞表面の糖の検索、複合糖質の特異的精製などに利用。

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化学辞典 第2版の解説

糖鎖を認識し,結合するタンパク質の総称.植物の種子から単離されたものが多いが,動物由来のレクチンも知られている.タチナタマメ由来のコンカナバリンA(ConA)は分子量1.04×105(2.6×104×4)の四量体として存在し,マンノースグルコースに親和性を有する.各サブユニットには糖鎖結合部位と Mn2+ および Ca2+ が含まれている.細胞表面の糖タンパク質に結合することにより,細胞を凝集させたり,細胞分裂を誘起したりする活性を有する.小麦胚芽由来の凝集素WGA(wheat germ agglutinin)は分子量1.8×104 のサブユニット2個が集まったもので,キチンオリゴ糖との結合力が強く,N-アセチル-D-グルコサミンN-アセチルノイラミン酸残基を有する膜タンパク質を介して,がん細胞などを凝集させる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典内のレクチンの言及

【コンカナバリンA】より

…ナタマメの種子に含まれているタンパク質でD‐マンノース,D‐グルコースと特異的に結合する。レクチン(一定の糖構造と特異的かつ多価的に結合する特性をもつ)の代表例であり,グロブリンの一種で,アミノ酸配列は決定されている。分子量は10万2000(四量体)で1サブユニット(構成単位)あたりマンガンとカルシウム各1原子を含んでいる。…

※「レクチン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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