ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロジャー」の意味・わかりやすい解説
ロジャー[ポンレベック]
Roger of Pont l'Évêque
[没]1181.11.26. ヨーク
イギリスの聖職者。カンタベリーの大執事を経て,1154年ヨーク大司教となる。ヨーク大司教位のカンタベリーからの独立を主張してトマス・ベケットと対立。トマス・ベケットと王ヘンリー2世との争いでは,教皇の命に反して王を支持した。
ロジャー[ソールズベリー]
Roger of Salisbury
[没]1139
イギリスの聖職者,政治家。国王ヘンリー1世に重用され,書記長官などの要職を歴任,1102年ソールズベリー司教に叙せられた。王室財政のための財務官庁 (エクスチェカー ) の制度を確立,その長官となり,王に次ぐ権力をふるった。スティーブン王時代の内乱に乗じて国政をほしいままにし,多くの城を領したが,貴族に憎まれて勢力を失い,失意のうちに死んだ。
ロジャー[ウェンドーバー]
Roger of Wendover
[没]1236
イギリスの修道士,年代記作者。セントオールバンズ修道院に入り,天地創造より 1235年にいたる年代記『歴史の華』 Flores historiarumを著述。特にジョン王,ヘンリー3世時代の記述は史料的価値が高い。
ロジャー[ハウデン]
Roger of Howden
[没]1201
イギリスの年代記作者。 732年より 1201年にいたる『年代記』 Chronica (1192~1201) の著者。これは特に 12世紀末以降の外交史,政治史,国制史の重要な史料。
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