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ロッシュの限界 ロッシュのげんかいRoche limit

翻訳|Roche limit

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ロッシュの限界
ロッシュのげんかい
Roche limit

ある程度以上の大きさをもった惑星ないし衛星が,一定の距離以上に主星に近づくと,潮汐力のために破壊されてしまう。この距離をロッシュの限界といい,衛星が流体状で,しかも主星と衛星の密度が同じ場合には,主星の中心からその半径の約 2.44倍にあたる。土星の環のいくつかは土星の半径の 2.3倍以内に収まっているので,衛星が破壊されてできたものである可能性が大きい。木星の環も,木星の半径の 1.8倍以内に収まっている。木星の第5衛星アマルテアは,この限界すれすれの外側を公転している。

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世界大百科事典 第2版の解説

ロッシュのげんかい【ロッシュの限界 Roche’s limit】

惑星がその近くの衛星に及ぼす潮汐作用についての本来の意味(1)のほか,近接連星のロッシュ・ローブRoche’s robeの意味(2)でも使われる。(1)球型の惑星のまわりを円運動する衛星を考える。衛星は一様な密度の均質な流体からなるものとする。衛星の形はおもに自己重力によって決まるが,自転の遠心力とか惑星の潮汐力も影響する。さて,衛星の円軌道の半径がゆっくりと減少して衛星がしだいに惑星に接近したとすると,衛星の形は3軸不等の楕円体となり,その最長軸をつねに惑星に向けた状態が安定になる。

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世界大百科事典内のロッシュの限界の言及

【近接連星】より

…単独星ならどんどん膨張して巨星や超巨星になっていくが,近接連星では質量の大きいほうがまず進化的膨張により図1でW2→W1→W0と大きくなっても,W0面以上には膨張できない。W0面は空中にできた目に見えない壁のようなもので,ロッシュの限界と呼ばれる。このロッシュ限界面では,両星のまわりの二つのポテンシャル面は中間のL点(ラグランジュ点)で接触してしまうという特徴をもつ。…

※「ロッシュの限界」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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