ローレンス(英語表記)Ernest Orlando Lawrence

精選版 日本国語大辞典 「ローレンス」の意味・読み・例文・類語

ローレンス

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デジタル大辞泉 「ローレンス」の意味・読み・例文・類語

ローレンス(Lawrence)

米国カンザス州東部の都市。カンザス川沿いに位置する。カンザス大学が所在する文教都市として知られる。ワトキンス博物館、ルドリッジホテルなど、19世紀後半の煉瓦造り建物が多く残る。
米国マサチューセッツ州北東部の都市。メリマック川沿いに位置する。19世紀半ばにダムが建設され、繊維業で発展。現在も靴製造をはじめ、各種工業が行われている。詩人ロバート=フロストが学生時代を過ごした。

ローレンス(Ernest Orland Lawrence)

[1901~1958]米国の実験物理学者サイクロトロン製作。第二次大戦中は原子爆弾製造を推進した。1939年ノーベル物理学賞受賞。

ローレンス(Thomas Edward Lawrence)

[1888~1935]英国の考古学者・軍人アイルランド生まれ。イラクの遺跡発掘などに参加。第一次大戦中、トルコ領内のアラビア人の独立運動を指導し、「アラビアのローレンス」とよばれた。著「知恵の七柱」。

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改訂新版 世界大百科事典 「ローレンス」の意味・わかりやすい解説

ローレンス
Ernest Orlando Lawrence
生没年:1901-58

アメリカの物理学者。サウス・ダコタ州カントンの生れ。サウス・ダコタ大学では医大予科の学生として在籍したが,物理学に興味を持ち,ミネソタ大学大学院に進んで物理学を学ぶ。W.F.G.スワンの下で研究を行い,彼についてシカゴ大学,イェール大学へと移り,1925年にイェール大学で光電気に関する研究で学位を取得。28年カリフォルニア大学の准教授,30年同教授に就任,36年以降は同大学放射線研究所長。1929年に読んだドイツのR.ウィーダレーエの論文にヒントを得て,均一磁場と高周波電場を組み合わせて使用する粒子加速器サイクロトロン発明,30年秋の全米科学アカデミーの会合で報告した。その後30年代を通して,直径4インチのサイクロトロンから60インチのサイクロトロンまでの装置を開発し,原子核変換の研究や,人工的な放射性同位元素の製造,放射線の医療への応用研究などを行った。これらサイクロトロンの発明と開発によって39年ノーベル物理学賞を受賞。第2次世界大戦中は,184インチのサイクロトロン用磁石を転用して,ウラン235の同位元素の電磁的分離法を開発するなど,原爆製造計画と深くかかわった。
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世界大百科事典(旧版)内のローレンスの言及

【原子力】より

…何百例という技術的方法が検討され,最終的に1944年,ガス拡散法とよばれる方法の開発に成功,翌45年,テネシー州オーク・リッジのウラン濃縮工場から最初のガス拡散法による濃縮ウランが送り出された。ウラン濃縮 他方,プルトニウムの同位体の一つ,プルトニウム239239Puが235Uと同じように核分裂しやすいという性質をもつことが,ウラン濃縮技術を研究開発中の1941年にE.O.ローレンスによって発見された。そこで,プルトニウムを生産することがマンハッタン計画のもう一つの課題となった。…

※「ローレンス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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