ワーキングプア(読み)わーきんぐぷあ(英語表記)working poor

翻訳|working poor

知恵蔵 「ワーキングプア」の解説

ワーキングプア

米国日本などの先進資本主義国で、懸命に働いても生活保護の受給水準にも満たない収入しか得られない就業者のことをいう。バブル経済崩壊後のデフレ進行の過程で、企業が実施した人件費を中心とするコスト削減が主たる要因とされる。現行賃金水準抑制、賃金水準の高い正社員の新規採用抑制、賃金水準の低いアルバイト、パートタイム労働者、契約社員、派遣社員などの非正規従業員の増加によって、総人件費の抑制が図られた結果である。米国などではワーキングプアとは、「労働力人口のうちの貧困状態(公的な貧困ライン未満)にある者」と考えられている。この意味で、失業問題ではなく、労働問題としてとらえられている。

(桑原靖夫 獨協大学名誉教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

人事労務用語辞典 「ワーキングプア」の解説

ワーキングプア

ワーキングプアとは、「働いても豊かになれない。どんなに頑張っても報われない」という、「働く貧困層」のこと。今、日本では、このワーキングプア層の急拡大が大きな社会問題となっています。
(2007/3/19掲載)

出典 『日本の人事部』人事労務用語辞典について 情報

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