一任(読み)イチニン

デジタル大辞泉 「一任」の意味・読み・例文・類語

いち‐にん【一任】

[名](スル)
物事処理決定のすべてをまかせること。「動議の扱いを議長一任する」
律令制で、一人の官の限られた任期
[類語]他人任せ人任せあなた任せ言い成り唯唯諾諾諾諾義務的受動的しぶしぶ不承不承いやいや気が進まない成り行き任せ天道任せ運任せ風任せ行き当たりばったり心ならず仕方ない仕方がない仕様がないせん方ない余儀ないよんどころない否応なし已む無いやむを得ずやむを得ないやむにやまれぬ背に腹はかえられない

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精選版 日本国語大辞典 「一任」の意味・読み・例文・類語

いち‐にん【一任】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) すべてを任せること。そのものの勢いのままにすること。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「部屋の掃除は僕に一任あって」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三)
    2. [その他の文献]〔宋史‐仁宗記・三〕
  3. 官職の任期。一つの任期。
    1. [初出の実例]「今聞、神宮司等一任終身」(出典:類聚三代格‐一・延暦一七年(798)正月二四日)
    2. 「一任四五ケ年の職なり」(出典:神皇正統記(1339‐43)下)
  4. ( 感動詞的に用いられる ) さもあらばあれ。ええ、ままよ。
    1. [初出の実例]「一任春風吹作雪、何曾容易払征衣」(出典:玉山先生詩集遺稿(1774)春日踰志賀山)
    2. [その他の文献]〔司空図‐南至詩〕

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