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一部保険 いちぶほけんunder-insurance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

一部保険
いちぶほけん
under-insurance

保険金額が保険価額に達しないで,その一部分にとどまる場合 (たとえば 2000万円の価額の家屋に対して 1500万円の保険金額で付保されたとき) の損害保険についての概念で,保険契約者が保険料を節約したため,または契約締結後被保険物件の価格が上昇した際に起る。一部保険において実際に損害が生じた場合には,保険者 (保険会社) は保険金額の保険価額に対する割合で損害を填補する (比例填補の原則) 。そして損害額の残額は原則的には被保険者の負担に帰する。このため火災保険の保険金支払いをめぐって,一部保険の場合にはしばしば保険契約者と保険会社の間でトラブルが生じる。 (→全部保険 )

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損害保険用語集の解説

一部保険

保険対象物の価額よりも、設定している保険金額が少ない保険のことをいいます。この場合には、損害額が保険金額の範囲内であっても、保険金額の実際の価額に対する割合で保険金が減額されて支払われます。

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世界大百科事典 第2版の解説

いちぶほけん【一部保険】

保険金額が保険契約の目的の価額(保険価額)を下回る損害保険契約をいう。保険価額は,保険契約の目的物件が所在する地におけるそのときの価額である。一部保険は,保険契約者が保険料節約のため保険価額いっぱいに保険金額を設定しないことにより生ずることが多いが,物価上昇により保険価額が増す結果自然と一部保険になることもある。一部保険であった物件が罹災して保険事故が発生した場合,保険者の負担は保険金額の保険価額に対する割合で削減されて定められ(商法636条),この方式は〈比例塡補(てんぽ)〉と呼ばれる。

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大辞林 第三版の解説

いちぶほけん【一部保険】

保険金額が保険価額に達しない損害保険契約。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

一部保険
いちぶほけん
under-insurance

損害保険において、保険価額(事故発生によって被るおそれのある損害の最高限度の額)以下の保険金額で保険をつけた場合、言い換えれば、約定保険金額が保険価額の一部にとどまる場合をいう。一部保険が生ずるのは、保険料を節約する場合や、あるいは保険契約締結後に保険価額が騰貴した場合などである。一部保険では、保険事故が発生したとき、保険者(保険会社)の填補(てんぽ)責任は、原則として保険金額の保険価額に対する割合によって定まる。すなわち保険者は、発生した損害額に保険金額の保険価額に対する割合を乗じた金額――損害額×(保険金額÷保険価額)――を支払うこととなり、損害額の残額は被保険者の負担となる。保険者の負担額の決定に際しては、保険事故発生の時および場所における保険価額と、保険金額とを比較して定めるのを原則とする。なお、定額保険である生命保険では、一部保険ということはない。[金子卓治]

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世界大百科事典内の一部保険の言及

【保険価額】より

…なお,保険金額が保険価額を超えた場合,これを超過保険といい,超過部分は無効となる。また,保険金額と保険価額が一致している場合を全部保険,保険金額が保険価額を下回る場合を一部保険という。保険価額の評価は,社会通念による客観的な判断を基準とすべきであり,商法は,保険会社が塡補すべき損害の額を,原則として,損害が生じた地におけるそのときの保険価額に基づいて算出することとしている(638条)。…

※「一部保険」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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