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三浦乾也 みうら けんや

美術人名辞典の解説

三浦乾也

幕末の陶工幼名は藤太郎、初号は乾六、別号天禄堂、通称は陶蔵。蒔絵造船などを手掛けるなど多技多才であり、ガラス・煉瓦の製造も行なっている。製陶尾形乾山の作風を慕い、西村藐庵から乾山伝書を授かり乾山陶の模作も残している。また根付や簪の珠を焼き、乾也珠の名で流行した。明治22年(1889)歿、69才。

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デジタル大辞泉の解説

みうら‐けんや【三浦乾也】

[1821~1889]江戸末期から明治初期の陶工。江戸の人。号、天禄堂。乾也焼を創始。また、破笠(はりつ)細工にもすぐれ、その手法を応用したかんざし・笄(こうがい)などの珠(たま)は乾也玉とよばれて人気を博した。船・ガラスなども製造。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

三浦乾也 みうら-けんや

1821-1889 幕末-明治時代の陶工。
文政4年3月3日生まれ。伯父井田吉六に陶法をまなぶ。西村藐庵(みゃくあん)から乾山(けんざん)伝書をゆずられ,乾山6代を称した。破笠(はりつ)細工で有名。幕命により長崎で造船術をまなび,安政4年(1857)仙台藩で洋式軍艦開成丸を建造。ほかに碍子(がいし),煉瓦(れんが)の製造など開明期に多彩な活躍をした。明治22年10月7日死去。69歳。江戸出身。号は天禄(てんろく)堂。

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朝日日本歴史人物事典の解説

三浦乾也

没年:明治22.10.9(1889)
生年:文政4.3.3(1821.4.5)
幕末明治の陶工,企業家。江戸銀座に,幕府の御家人の子として生まれた。父清七の姉の夫は井田吉久といい,将軍家で庭焼を行ったほどの高名な陶工であった。12歳のとき,吉久の手ほどきで製陶を始める。15歳で師と仰ぐ乾山焼5代西村貌庵と出会い,乾也と号した。24歳で乾山6代を名乗る。嘉永6(1853)年ペリーの黒船を見て造船を思い立ち,35歳のとき仙台藩の招聘に従って西洋式軍艦の建造を行った。陶芸では,長崎の亀山焼,三重の射和万古焼,宮城の堤焼などを援助し,晩年は東京で製陶し,乾山焼の正統の継承者を自認した。<参考文献>益井邦夫『三浦乾也』

(矢部良明)

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世界大百科事典 第2版の解説

みうらけんや【三浦乾也】

1825‐89(文政8‐明治22)
明治初期の陶工。江戸に生まれる。1820年(文政3)生れともいう。通称は陶蔵。天禄堂と号した。はじめ器械を製造していたが,黒船来航に衝撃をうけ,長崎で造船術を学び,仙台藩の軍艦回成丸造船にたずさわった。1875年江戸向島の長命寺境内で製陶をおこない,漆工家小川破笠(はりつ)の破笠細工にならった,きわめて小さな動植物を製陶したり,乾也玉と好評を博した根掛(ねがけ)や簪(かんざし)など髪飾の球を焼いた。

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大辞林 第三版の解説

みうらけんや【三浦乾也】

1821~1889) 陶工。江戸の人。天禄堂と号す。尾形乾山風の作陶をよくし、破笠はりつ細工に長じた。造船にも通じ開成丸建造に関与。 → 乾也焼

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三浦乾也
みうらけんや
(1821―1889)

江戸末期から明治の江戸の陶工。幼名は藤太郎。初めて将軍上覧の「席焼」の栄誉を受けた伯父の井田吉六(きちろく)に陶法を学び、また、西村藐庵(みゃくあん)から尾形乾山(けんざん)の陶技を伝授されて自ら6世乾山を名のり、天禄堂(てんろくどう)を号した。さらに絵を谷文晁(ぶんちょう)、蒔絵(まきえ)を寛次郎に学び、小川破笠(はりつ)の遺法に従って漆器へ陶器を嵌入(かんにゅう)する加飾法を考案した。この精巧な破笠細工のほか、乾山を手本とした雅趣に富む絵付陶をはじめ、彫塑、装身具(乾也珠(だま))など広い作域をこなした。1875年(明治8)深川から向島(むこうじま)長命寺へ移り晩年を送ったが、ほかにも神奈川県小田原(おだわら)、埼玉県飯能(はんのう)に窯(かま)を築いており、また宮城県塩竈(しおがま)に造船所をおこし、東京で初めてガラスを焼くなど、文明開化期の才人でもあった。代表作に『鵞鳥(がちょう)図額』(東京国立博物館)がある。[矢部良明]

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