三角江(読み)サンカクコウ

デジタル大辞泉 「三角江」の意味・読み・例文・類語

さんかく‐こう〔‐カウ〕【三角江】

潮汐ちょうせき影響堆積物たいせきぶつが沈殿しにくく、河口が浸食されて、漏斗状に開いている地形。港が発達しやすい。セーヌ川アマゾン川揚子江などにみられる。

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精選版 日本国語大辞典 「三角江」の意味・読み・例文・類語

さんかっ‐こうサンカクカウ【三角江】

  1. 〘 名詞 〙 河口が喇叭(らっぱ)状に広がっている地形。海面の周期的昇降がはげしくて沈降の起こる河口にできるもので、淡水海水が混在する。良港が多い。セーヌ川、テムズ川、揚子江などに見られる。

さんかく‐こう‥カウ【三角江】

  1. 〘 名詞 〙さんかっこう(三角江)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三角江」の意味・わかりやすい解説

三角江
さんかくこう

らっぱ状に開いた河口および入り江。エスチュアリーともよばれる。イギリスのテムズ河口、セバーン河口、スコットランドファースとよばれる入り江や韓国の西海岸の入り江が事例。世界最大の三角江は、カナダのセント・ローレンス湾であるといわれる。三角江のもう一つのタイプは、らっぱ状入り江の湾口部に砂州砂嘴(さし)が形成され、その内側は潮汐(ちょうせき)湿地などが形成されたり、入り江の水深が浅くなったものがある。イギリス、ウェールズカーディガン湾北部のポートマドック、バーマス、アバドビイ付近の河口には、このタイプの地形がみられる。三角江の中に堆積(たいせき)して生じたデルタは、三角江三角州とよび、上記の三角江のほか、フランス北部海岸に注ぐ河口にもみられる。

[豊島吉則]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三角江」の意味・わかりやすい解説

三角江
さんかくこう

「エスチュアリー」のページをご覧ください。

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